蘇生の章第三話 明かされた真実

 

 レミアポリスに行く途中でクリスに襲い掛かってきた謎の女、リリシアを倒し、ディオンを助け出した彼女の目の前に、ブレアの姉である赤い髪の少女、カレニアと共にレミアポリスを目指すことにした。
 「あら・・あなたたちもレミアポリスへ向かう途中なの・・?私はアメリア様から私の弟が死んだと聞かされた時は、もう悲しみで溢れていましたが、悲しみに負けてはいられないと言う事、私は弟であるブレアを生き返らせるために戦うことを決意したのです。」
カレニアの言葉に、全員は感銘を受ける中、リリシアが彼女答える
 「レイオスの仲間のブレアって、あなたの弟だったんだ・・。私にも私を救ってくれた女の人がいたんだけど、しかし今はあの女の名前を思い出すことすらできない・・一体どうすればいいの・・・。」
リリシアが深刻な表情を浮かべると、ディオンが答える。
 「今は無理に思い出さなくてもいい・・。レミアポリスについてからゆっくりと話してくれ。そんな表情だと、不幸を招いてしまうぞ。さぁ笑顔で進もう!!
ディオンがリリシアを元気付けると、リリシアの顔に笑みがこぼれる。
 「はははっ・・。あなたって・・面白い人なんだね。確かにそんな表情だと、いい気分がしないわね・・。やっぱり笑顔で前を向いて進むと、光が見えてくるんだよね・・。」
リリシアがそう言うと、全員はレミアポリスへと足を運ぶのであった。

 レミアポリスへと着いたクリスたちは、レミアポリスの中心にある宮殿を目指すべく、大きな町並みを歩いていた。
 「やっぱりレミアポリスの町並みはいつ見ても人だらけだね・・。いつも平和でにぎやかだね・・。」
クリスがそう言うと、リリシアが辺りを見回しながら答える。
 「大きな町並みだね・・。私はこんなところには行ったことがないから分からないわ・・。それより今気付いたことなんだけど・・私がいつも頭につけていた髪飾りがないんだけど・・?」
リリシアがそう言うと、そばにいたディオンが答える。
 「髪飾りなら、あちらの飾り物屋でも売っているのだが、俺が何か買ってやろうか・・?」
ディオンがそう言うと、すぐに飾り物屋に行き、綺麗な髪飾りを買ってきた。ディオンはそれをリリシアの頭につけると、彼女は物足りなさそうな表情であった・・。
 「あ・・ありがとう・・。でも、これは違うわ・・。私のいつも使っている髪飾りじゃない・・。でも一応もらっておくわ・・。」
リリシアは感謝の眼差しでディオンを見つめると、ディオンが微笑み返す。
 「わかった・・・。レミアポリスの皇帝であるアメリア様が一ヶ月前、魔導城で髪飾りを見つけて保管していたと言う話を聞いていたが、詳しいことはアメリア様に聞いた方が早いな・・。」
ディオンがそう言うと、リリシアが何かを思い出したのか、再び深刻な表情になる。
 (魔導城・・あそこで私はあの女と出会い、戦った・・。しかしまだ何も思い出せない・・・。あそこで何があって何が起こったのか・・それが分からないっ!!
リリシアの表情の変化に気付き、カレニアが声をかける。
 「リリシアさん・・どうしたの・・また何か思い出しそうになったの・・・?」
カレニアの問いかけに、リリシアは正気を取り戻した。
 「べ・・別になんともないわ・・。さぁ、そのアメリア様とか言う人に会いに行くんでしょ・・。ディオンはあの人と知り合いなの・・?」
リリシアがディオンに話しかけると、ディオンが答える。
 「アメリア様はこの中央大陸を強い信念の元で統治している偉い人なんだ・・。リリシアはまだアメリア様を見たことがないから、挨拶をしっかりするんだぞ・・。」
リリシアは首を縦に振ると、全員はレミアポリスの宮殿へと足を進めるのであった・・・。

レミアポリスの宮殿へとたどり着いた一行は、アメリアとウォルティアの王女であるエルフィリスの待つ皇帝の間にやってきた。クリスは真剣な眼差しでフィリスを見つめながら、そう言う。
 「フィリス様・・約束どおりここまでやってきました・・。」
成長したクリスを見て、フィリスが答えた。
 「クリス・・一ヶ月の間に成長したわね・・。あら・・その耳の長い女の人は誰なのですか・・?」
フィリスはリリシアを指差しながらそう言うと、ディオンが答えた。
 「この少女はリリシアだ。すこし前にレミアポリスの草原で出会い、俺たちについてきたのです。そっちの女のほうはカレニアだ。カレニアは傷ついたリリシアをずっと看病していた心優しきブレアの姉だ。それよりアメリア様・・預かっていた髪飾り、取ってきてくれないか・・。」
ディオンの言葉を聞いたアメリアは、部下の兵士に大切に預かっている髪飾りを取りに行かせた。その間、皇帝の間で一休みすることになった
 「自己紹介が遅れました・・私の名はウォルティアの現王女のエルフィリスと申します。これからあなたたちといろいろと語り合いましょう・・。」
フィリスがそう言うと、ディオンがリリシアの耳元でそう言う。
 「リリシアよ・・まずはお前が出るんだ・・。」
リリシアは緊張した表情で仲間たちの前に立ち、自分のことを話し始めた・・。
 「わ・・・私の名前は・・リ・・リリシアと言います。これから・・よろしくお願いいたします・・。私の父は魔族、母はエルジェ人の間に産まれたのが私。つまりはエルジェ人と魔族のハーフといったところかな・・。」
リリシアがそう言うと、フィリスが答える。
 「そう・・。別に悪い人じゃなくてよかったわ・・。ここに来たのは初めてだから、緊張するのも無理はないわ。ゆっくりと話しましょう・・。」
フィリスの言葉に、リリシアが微笑みながら答える。
 「ありがとう・・。私は魔族と人間のハーフだけど、人間のほうを多く受け継いだの。魔族の特徴はほんの少し現れたわ・・。私のこの長い耳だけどね・・。」
リリシアがそう言うと、アメリアの部下の兵士が髪飾りを持ってここに来た。
 「アメリア様・・魔導城で見つけた髪飾りを持って来ました!!
部下はそう言いながら、アメリアに髪飾りを渡す。
 「そこの娘さんよ・・リリシアと言ったな。この髪飾りを身に着けるがよい・・。」
アメリアはそう言いながらリリシアに髪飾りを手渡すと、リリシアは嬉しそうな表情であった。
 「これは私の髪飾り・・・魔導城で落ちていたのね・・・。」
リリシアは髪飾りを握り締めると、また何かを思い出しそうになる。
 (魔導城で・・・私は女の人と戦っていた。戦いが終わってから・・あの女は泣きながら私の無事を祈っていたような気がする・・。私に必要なのは・・優しき心・・・。あの女の名前を・・今はなぜか思い出せるような気がする・・。あの女の名は・・・リュミ・・・どうして・・それ以上は思い出せない!!
リリシアの突然の感情の変化に、カレニアはそっとリリシアに問いかける。
 「大丈夫・・無理に思い出さなくてもいいの。心を落ち着かせて・・・。」
カレニアがリリシアを落ち着かせると、リリシアが全員にそう言う。
 「私・・あの髪飾りを見たとき・・すべてを思い出したわ・・。みんな、びっくりしないでね。私はかつてフェルスティア七大魔王の一人だった・・。仮面の魔導士と居た頃、魔界の首都・ルーズケープで魔王の試練をクリアし、七大魔王の一人になったの・・。魔界王メディスから色欲の称号を与えられ、人間界からすべてを奪えという命令の元に、私たちは仮面の魔導士と共に各地を荒らして回りました。そして、あるとき、あの女が私の前に現れました・・。私はあの女と戦うたびに、自分の過ちに気付き始めた・・。そして魔導城での出来事・・あの女と私が最後に戦った場所なの・・。私は・・知らない間にあの女から優しさをもらっていた・・。そんな感じがするの。ねぇ、私の知っている限りでは・・あの女の名前は・・リュミ・・ーネ・・だったと思うの!!
リリシアがそう言うと、フィリスが答える。
 「あなた・・七大魔王の一人・・リリアン・エシュランスの次の魔王なの!?知らなかったわ・・。」
フィリスがそう言うと、リリシアが目の色を変えて答える。
 「そうよ・・私はリリアンの次の魔王よ・・。それがどうしたのよ・・どうせ私を倒そうって思っているつもりでしょっ!私は人間に振り回されるのはもうイヤなの!!私は子供の頃、母親に捨てられたのよ!もう私にかかわらないでっ!!
リリシアは泣きながらそう言うと、皇帝の間を飛び出していった。
 「リリシアっ!!待ちなさいっ・・。」
フィリスが急いで皇帝の間を飛び出したリリシアを追っていった。フィリスの後を追うように、クリスたちとアメリアもリリシアを追うべく、行動を開始するのであった・・。

なんと、リリシアの正体はフェルスティア七大魔王の一人であった!!
全員は部屋を飛び出したリリシアを追うべく、クリスたちは走る!

 

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