蘇生の章第二話 クリスvsリリシア

 

 レミアポリスに行く途中、一ヶ月前にクリスと共に旅をしていたディオンと出会った。しかし彼は、謎の女に奇襲攻撃を喰らい、木の檻に閉じ込められていた。それを見たクリスが助けようとしたとき、謎の女がクリスに攻撃を仕掛けてきたのだった。
 「私の獲物に何するつもり!!手を出すとただじゃおかないわよ!!
謎の女の言葉に、クリスは怒りの表情で答える。
 「ディオンさんをこの檻に閉じ込めたのはあなたなの!だったら今すぐ解放しなさい!!
クリスの言葉に、謎の女がすこし苛立った表情で答える。
 「ふーん・・。あなた、そんなに痛い目にあいたい・・?その獲物は渡さないわ・・。」
謎の女の言葉に、クリスが再び問いかける。
 「だったら助けるわ。檻を壊すからそこを通しなさい!!
クリスの問いかけに、謎の女の表情が変わる。
 「私を怒らせるつもりかい・・。今のうちなら、見逃してやるわよ・・。」
謎の女がそう言うと、ディオンがクリスにそう言う。
 「クリスよ・・あの女の言葉など気にするな!あいつは俺を解放する気はひとつもない。この際強行突破しかないぜ・・。」
ディオンがクリスにそう言った瞬間、謎の女がディオンに向けて魔力の波動を放った。
 「告げ口はいらないわ・・。はあっ!!
謎の女の放った魔力の波動をまともに喰らったディオンは、その場に倒れた。その行動に怒りを覚えたクリスは、謎の女にそう言う。
 「ディオンさんを・・・ディオンさんに何をしたのっ!!あなただけは許さない・・絶対に・・絶対にっ!!
怒りの表情を浮かべるクリスだが、謎の女は冷たい表情でクリスを見つめながら答える。
 「後悔するよ・・。私はこう見えても魔力は強いのよ。下手すればあなた死んじゃうわよ・・。それでもいい?」
謎の女の言葉に、クリスはもう堪忍袋の尾が今にも切れそうであった。クリスは怒りの表情を露にすると、一気に謎の女に向かっていく。
 「命を懸けても・・ディオンさんを助けるわ。あなたなんかにディオンさんは渡さないっ!!
謎の女に向かっていくクリスがそう言うと、謎の女が不敵な笑みを浮かべながら答えた。
 「いいでしょう・・。かかってきなさい!!
謎の女がそう言うと、二人は戦いの態勢に入るのであった・・・。

 戦闘態勢に入った二人は、殺気立った目でお互いをにらみ合っていた・・。
「私はこんなことなんてしたくなかった!!でもあなたの行動を見ていると、許せなくなったわ!!さぁかかってきなさい!!
「フフフ・・。まずは手始めに弱めの魔力でいたぶってあげようかしらぁ・・。」
緊迫した表情の中、先手を取ったのは謎の女のほうであった。
 「喰らいなさい!!シャドウボルト!
謎の女が手のひらをクリスに向けて術を唱えると、灰色の邪念の波動が放たれ、クリスを襲う!!
 「何・・この感じ・・。体が・・動かない!!
クリスは完全に女の威圧に押されていたが、またすぐに態勢を立て直し、謎の女の放った邪念の波動をかわすと、すぐさま謎の女の懐に入る。
 「私があなたなんかに負けるわけがないわ。はあっ!!
クリスは叫びと共に謎の女の鳩尾に肘撃ちを放った。
 「ぐああっ!!ぐぐぐ・・この・・小娘がっ!!こうなったら・・容赦しないわよっ!
クリスの攻撃を受けた謎の女は、すこし怯んだものの、またすぐ態勢を立て直した。
 「今度は私の番よ・・。これでもどう!!フリーズ・ウインド!!
クリスが呪文を唱えると、手のひらから氷の風が吹き、謎の女を襲う。
 「私にこんな小細工が・・・通用するかあっ!!
謎の女は体から闇のオーラを放ち、クリスの術を完全に防ぎきった。
 「容赦はしない・・って言ったでしょう・・。ここからは容赦なくあなたを痛めつけてやる・・・。」
謎の女の怒りは最高潮に達していた。毒々しいまでのオーラを放つ彼女に対し、クリスは全く臆することなく再び謎の女に攻撃を仕掛ける。
 「こうなればレイオスさんにもらったあの剣を使うしかないわ・・。おねがい・・レイオスさん・・・力を貸してっ!!
クリスはレイオスの形見である双剣の片方を握り締め、一気に謎の女に斬りかかった!
 「無駄だ無駄だ!!私の闇のオーラの前には無・・何ぃっ!?
クリスの握り締めたレイオスの剣が、謎の女の闇のオーラを切り裂いていた。その隙間から、クリスは叫び声と共に鳩尾に拳を放った!!
 「ディオンさんの痛み、あなたにそのまま返してあげるわっ!はああああああっ!!
クリスはその拳に全身全霊の力を込め、一気に謎の女の鳩尾を突いた!!
 「ぐああっ・・・この・・小・・娘があっ!!
謎の女はクリスの一撃を受け、その場に倒れた。クリスは謎の女が木を失っていることを確認すると、すぐさまディオンの救出に向かった。
 「あの女はやっつけたわ・・。今すぐこの檻を壊して助けてあげるからね・・。」
クリスはナイフで木の檻を切り、ディオンを助け出すことに成功した。
 「おお・・。ありがとうクリスよ・・。君がいなければ、ここであの女に食われていたかも知れなかった・・。さぁ、一緒にレミアポリスに向かおう・・。」
ディオンがそう言うと、クリスが首を縦に振り、答える。
 「私も今レミアポリスに向かおうとしていたの・・。一緒に行きましょう・・。フィリス様とアメリア様が待っているんだもの・・。」
クリスとディオンが先に進もうとした瞬間、気を失っていた謎の女が起き上がり、クリスたちにそう言った。
 「この小娘が・・・次は覚えていなさいよ・・必ず貴様ら・・がはっ!!
謎の女はそう言い残すと、その場に倒れて気絶してしまった。
 「一瞬びっくりした・・。だがすぐに気絶してしまったから大丈夫だ。レミアポリスに向かうぞ。」
ディオンがそう言うと二人は、レミアポリスへと足を進めようとしたとき、赤い髪の女が謎の女を抱き起こし、回復呪文を唱える。
 「あ・・あいつは何をしようとしているのだ・・。あの女に回復呪文を唱えている。まさかあの女・・あの女に加担するつもりかっ!?
ディオンがそういって赤い髪の女の女に近づき、話しかける。
 「すまぬが・・あの女と何か関係があるのかい・・。自己紹介が遅れた。私の名はディオンだ。それより、君の名前は・・?」
ディオンがそう言うと、赤い髪の女が答える。
 「私、ですか・・?私の名前はカレニアと申します。私はブレアの姉でございます。私の弟はレイオスと共に旅をしています・・。私はフレイヤードの城で治療をしているリリシアという女を治療していましたが、何か思いつめた表情でいきなり部屋から逃げたから追ってみたらここまで来てしまいました・・。」
カレニアの言葉に、ディオンが彼女に答える。
 「あの女・・リリシアという名前なのか・・。言っておくが、私はあの女にひどいことをされたのだ!!俺を檻に閉じ込め、食おうとしたのだ・・。」
ディオンはすこし怒った表情で、カレニアにそう言う。
 「すみません・・。私がもっと彼女のことを見ていれば、あなたがこんな目にあわなかったのに・・。」
カレニアがそう言うと、目を覚ましたリリシアが答える。
 「カレニア・・すべては私が悪かったのよ。自分を責めるのはよくないわ・・。ディオンを檻に閉じ込めたのも、クリスに襲い掛かったこともすべて私がやったことなの・・。みんな・・私を許して・・。」
リリシアが俯きながらそう言うと、カレニアが全員にそう言った。
 「ありがとう・・。では我々もレミアポリスに向かいましょう・・。レミアポリスに着いたら、私とリリシアが出会ったわけをお話いたしますわ・・。あと、それとリリシア・・二人に謝りなさい・・。」
カレニアがそう言うと、リリシアはクリスたちに謝った。
 「さっきのこと・・許してくれる・・。」
リリシアがそう言うと、二人が答えた。
 「ええ。許してあげるわ。あなたは悪い人じゃなさそうだからね・・。さぁ、一緒にレミアポリスに行きましょう。」
クリスがそう言うと、四人はレミアポリスへと足を運ぶのであった・・・。

突如現れた謎の女、リリシアとの勝負に勝ち、ディオンを助け出すことに成功した。
リリシアを追って中央大陸にやってきたカレニアと共に、四人はレミアポリスへと向かう。

 

 

 

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