蘇生の章第一話 クリス、冒険へ
旅の支度を済ませ、ルドリーの村を後にしたクリスは、目的地であるレミアポリスを目指して、足を進めていた・・。
「さて・・レミアポリスはここから遠い中央大陸にあるそうね・・。でも海を渡る方法なんてどうすればいいのかしら・・・。とりあえず村を見つけたら情報収集しなきゃね。」
クリスは困惑した表情で呟くと、再び歩き始めた。
しばらく歩いていると、下級悪魔のインプが目の前に現れた。
「ケケケッ!!小娘の肉は特別美味いからな。とりあえず殺してから獲物にするか・・・。」
インプの言葉に、クリスは怒りを露にする。
「私を食べようとしたって、そうは行かないですわよ・・。かかってきなさい!!」
クリスは手に持ったブロンズナイフを手に取り、インプに襲い掛かった。
「喰らええええっ!!」
クリスはナイフでインプを切り裂こうとするが、まだ武器を敵と戦ったことがない彼女の攻撃は軽々とインプにかわされてしまった。
「ケケケッ!!甘い甘いっ!!」
クリスの攻撃をかわしたインプは、クリスの目の前に移動し、強烈な蹴りを浴びせた
「きゃあっ!!」
インプの蹴りを喰らったクリスは、すこし仰け反ったが、すぐさま態勢を立て直し、反撃の態勢に入る。
「さぁ次は私の番よ、受けてみなさい!水晶術(クリスタルスペル)・クリスティ・ウインド!!」
クリスが術を唱えると、無数の水晶の塵がインプを襲う。放たれた無数の水晶の塵は、インプの体を傷つける。
「グギャッ!!ギャアアアッ!!」
インプはクリスの術で大きなダメージを受け、何とか立ち上がったものの、すこしよろめいていた。クリスは再びナイフを握り締め、インプにとどめの一撃を放った!
「これでとどめよ!!」
クリスは手に持ったナイフで、インプの体を切り裂く。その一撃を受けたインプは、その場に倒れ動かなくなった。
「これで終わったわ・・。しかし武器を使って戦うのはなかなか辛いものね・・。剣の修行をしても実践ではなかなか修行の成果は発揮できなかったわ・・。」
クリスはひとりそう呟くと、また歩き始めた・・。
歩き続けてから一時間後・・
クリスの目の前に、小さな村が見えてきた・・。
「やっと村が見えてきたわ・・。そこで情報収集と一休みしなきゃ。私もう歩き続けて疲れちゃったわ・・。」
クリスは村へと足を運ぶと、早速村の人々にレミアポリスに行く方法を聞き始めた。
「すみません・・。レミアポリスに行くにはどうすればいいのですか・・?」
クリスがそう言うと、村の人が答えた。
「レミアポリスに行くなら、ちょうどこの村の北東に港町がありますわ。そこに行けばレミアポリス行きの船があると思いますよ。あ、そうそう。レミアポリス行きの船の切符は一人当たり1000Gに値上がりしたんですって。以前は400Gだったのが今では600Gも上がっているのよ。レミアポリスの王様は一体何を考えているのか分かりませんわ・・。切符代が高いから値下げしてほしいものですわ・・。」
村人の言葉に、クリスは感謝の表情でこう答える。
「ありがとうございます。ではすこし一休みしてから港町に行ってきます・・。」
クリスはそう言うと、町の一角で一休みをはじめた。
「取り合えずここですこし休憩してから冒険を再開しましょう・・。」
クリスはそう言うと、近くの公園で仮眠をとることにした。
すこし休憩したあと、クリスは再び旅を再開した。
「港町までもう少し・・。しかし船の切符を買う金がない・・。一体どうすれば・・。」
クリスは歩きながら金を使わず船に乗る方法を考えていた。
「そうだわっ!荷物にまぎれて船の中に乗れば、運賃もタダでいけそうね・・。その方法で中央大陸に行くほうがいいかもね・・。」
クリスは悪知恵を働かせながら、港町へと足を運ぶのであった。
しばらく歩き続け、クリスはついに港町に到着した。
「ここが港町か・・。やはり船が通るだけあって大きな町だわ・・。潮の香りもするしね・・。」
クリスは真っ先に港の波止場に急ぐと、早速監視の目をかいくぐり、レミアポリス行きの船の中に潜入した。
「ふふふ・・。なんとか潜入成功だわ。後は荷物が入っている大きな箱の中に隠れるだけだわ・・。」
クリスはそう言うと、荷物の入った大きな箱の中に隠れた。そこなら誰にも見つからずにレミアポリスへと移動することが可能であった。
「おっ、そろそろ船が動き出す頃ね・・。箱の中ですこし休みましょう・・。」
クリスは箱の中でに隠れ、そこで休むことにした。
一方傷ついた女を抱えていた赤い髪の少女は、とある城の一室にいた。
「あっ、気がついた。あなた・・名前は・・。」
赤い髪の少女が傷ついた少女にそう言うと、その少女が答えた。
「それよりここは・・どこなの・・・我が名は・・・リリシアよ。私は一度殺されたはずなのだが、生きているのは不思議だ。一体誰が私を助けてくれたのかしら・・。」
リリシアがそう言うと、赤い髪の少女が答える。
「ここはフレイヤードの城の私の部屋よ。あっ、自己紹介が遅れたわ・・。私の名はカレニアといいます。私があなたをここまで運び、あなたを看病していました。あと、私はレイオスたちと旅をしているブレアの姉ですわ・・。」
カレニアの言葉に、リリシアは唖然となった。
(レイオス・・・ブレア・・・。どこかで聞いたことのある名前・・。しかし思い出せない・・あの二人のほかに女の人の名前がどうしても・・どうしても思い出せないっ!!)
一瞬の静寂の後、リリシアは何かを思い出したのか、いきなり部屋の外から出た。
「ちょ・・ちょっと待って!!まだ傷が治ってないのよ・・ちょっ・・・。」
カレニアはリリシアを追いかけるが、すぐに見失ってしまった・・。
「私は真実が知りたいっ!!私を闇の中から救ったあの女の人の正体をっ!!」
リリシアは城から出ると、どこかへ去っていった・・・。
クリスの乗った船は、レミアポリスからすこし離れた波止場に到着した。
「到着したみたいね。早いとここの船から出ないと、不法侵入の疑いがかけられるわ。」
クリスはそそくさと船内から出ると、レミアポリスへと向けて歩き出した。
「あれ・・こんなところに焚き火が・・誰かがいた名残かな・・。」
クリスは辺りを見回すと、誰かの悲鳴が聞こえてきた。
「助けてくれ!!俺を食っても美味くはないぞっ!!」
男の悲鳴のような叫び声を聞いたクリスは、一目散に叫び声が聞こえたほうに向かうと、そこには一ヶ月前に旅をしてきたリュミーネの兄であるディオンの姿であった。」
「おお・・お前はクリスではないか・・。レミアポリスに行く途中、変な女に捕まってしまったんだ・・。クリスよ、お前の持っているそのナイフでこの木の檻を壊してくれないかな・・。」
ディオンの言葉に、クリスはこう答えた。
「ディオンさんなのですね!!いま助けてあげますわっ!!」
クリスはナイフを手に取り、ディオンを助けようとしたそのとき、何者かがクリスに蹴りを浴びせかけた。
「きゃあああっ!!」
強烈な蹴りを浴びせかけられたクリスは、草むらに倒れた。すると何者かがクリスの目の前に現れ、そう言った。
「私の獲物に何するつもり!!手をだすとただじゃおかないわよ!!」
謎の女が、突然クリスに襲い掛かってきた!!
突如襲い掛かってきた謎の女が、いきなりクリスに襲い掛かってきた。
はたしてクリスは、謎の女を倒しディオンを救出することができるのか!?