新章激闘編第四十四話 魔導学校襲撃!!A

 

仮面の魔導士とその一味たちは、保健室の窓から一気にレイオスたちのいる魔導学校のグラウンドにふわりふわりと降下してきた。
「運がいいことに、レイオスたちの目の前まで降りてきちゃったわね・・。まぁいいわ。今ここであなたたちを倒すチャンスですものね・・。」
仮面の魔導士とともに降りてきたリリシアは、レイオスたちを睨み付けた。
リリシアの視線に、リュミーネがこちらを向いた
「魔導戦艦では負けたが、今度は勝って見せるわ!!
リュミーネがリリシアを睨み返し、こう言う
「あの爆発から生きてこられるとは不思議なものね・・。いいでしょう。わたしがお相手をいたしますわ・・。今度はさらに刺激のある戦いを見せてあげるわ・・。」
リリシアは鉄扇を手に取り、リュミーネにそれを向けた!
「この勝負・・。必ず勝つわ!さぁ、覚悟しなさいリリシア!!
リュミーネは槍を構え、リリシアを迎え撃つ態勢に入った!

 緊迫した表情の二人であったが、先手を取ったのはリリシアであった!
「まずは私の鉄扇でじわじわと苦しめてあげますわ・・。喰らいなさい、フェザー・シュート!!
リリシアが鉄扇を大きく振り下ろすと、鉄扇の羽がリュミーネにめがけて飛んできた!!
「こんな羽、私の槍術で防いであげるわ!!
リュミーネは槍を回転させ、リリシアの放つ鉄扇の羽を防いだ!
「な・・なぜなの!?私の羽が完全に防いだとでも!!
リリシアが驚く中、リュミーネが答えた
「魔導戦艦で出会った時と同じだとは思わないことね・・。」
リュミーネの言葉に、リリシアは少し怒りの表情を見せた
「ふん、じゃあ魔導戦艦の時と同じようにあなたを始末してあげるわ・・・。さぁ、覚悟しなさい!!
リリシアがそう言うと、リュミーネに飛び掛ってきた!!
「きゃあっ!!
リリシアはリュミーネの腕に噛み付いた!
彼女は噛み付くと同時に、リュミーネの血を吸い取っていた。
「離しなさい!!私の腕なんかに噛み付かないでっ!!
リュミーネは腕に噛み付いているリリシアを振り払った!!
「ぷはぁ・・。あんたの血、なかなか悪くない味ね・・。」
リリシアは口についた血を拭きながら言った
「吸い取った血の代償、私の槍術で返してあげるわ・・。さぁ、戦いはこれからよ!!
リュミーネは再び槍を握ると、リリシアに再び戦いを挑んだ・・。

 リリシアは戦いの最中にもかかわらず、踊りを踊りだした・・。
「キャハハッ!!今度こそ私が勝つわ・・。この舞が終わるとき、あなたの命は終わるわよ・・。」
リリシアの挑発的な言葉に、リュミーネは怒りの表情を浮かべた・・。
「ちょっと頭に来たわ・・。あんたの今の言葉・・。」
リュミーネはこみ上げる怒りを抑えながら、そう呟いた・・。

 リュミーネは何度もリリシアに向けて槍を放つが、かすり傷ひとつもつかなかった。
どうやら踊りながら身をかわしているようだ・・。
「攻撃があたらない!!こうなると槍じゃ無理だわ・・。術で対抗するしかないわね・・。でも奴が踊っている限りは、術も当てられないわ・・。そうだ!奴の周りを凍らせてしまえば身動きが取れなくなるかもしれないわ・・。」
何かをつかんだかのように、リュミーネはある作戦を思いついた。
それは踊っているリリシアの周りを凍らせ、足を滑らせて尻餅をつかせる作戦だ。
「早速だけど、あなたに尻餅をつかせてあげますわ・・。喰らいなさい、アイスサークル!!
リュミーネが術を唱えた瞬間、リリシアの周りに円状の氷の床が現れた・・。
「無駄な足掻きですわ。こんな術で私がたおせるとでも・・・きゃっ!

ドサッ・・。

リリシアは氷の床に気づかず、足を滑らせて尻餅をついてしまった!
踊りに集中しすぎて、足元を見なかったのが欠点であった。
「いててて・・・。どうして氷の床がここにあるのよ・・。」
リリシアの目の前で、リュミーネがリリシアを威圧する
「無様ね・・。私の仕掛けた氷の床に引っかかるとはね・・。じゃあ、ここで死んでもらうわ!!
リュミーネがリリシアの胸めがけて槍を突き刺そうとした瞬間、リリシアが術を唱えた。
「無駄だわ・・。魔導術、フェザー・アーマー!
リリシアが術を唱えると、鉄扇の羽が彼女を覆い、間一髪串刺しは免れた・・。
「キャハハハッ!!あせっているあなたの顔が無様に見えるわ!!この鉄扇の羽の鎧は、どんな攻撃でも受け流すことができるのよ。つまり、あなたの槍も術もすべて無力に等しいわ!!
リリシアがリュミーネを嘲笑するが、リュミーネが答えた
「それはどうかしらね・・。私の槍の先端を見てみなさい・・。」
リリシアは恐る恐るリュミーネの手に持った槍の先端を見た
すると、槍の先端は氷に覆われていた・・。
「何よっ!!そんなことで私が怯むとでも思っているのかしら・・。」
リリシアがそう言うと、リュミーネが答えた
「じゃあこうすればどうかしら・・。」
リュミーネが念を込めると、槍の先端の氷が解けた・・。
するとリリシアの鉄扇の羽の鎧に、少しだけ隙間ができた。
「わ・・私の鉄扇の鎧が!?
驚愕するリリシアをよそに、リュミーネはリリシアに最後の一撃を加えた!!
「この勝負、私の勝ちね・・。喰らいなさい、シャイン・シェイバー!
リュミーネの渾身の一撃が、リリシアの体を貫いた!!
「ぐぎゃあああああああああっ!!!
リリシアはこの世のものとは思えないほどの叫び声を上げながらその場に倒れ、動かなくなった・・。
リュミーネの一撃によって、リリシアを完全に葬ったのだ!!

 「勝った・・。私が勝ったのよ・・。」
リュミーネは勝った喜びに浸りながら、そう呟いた・・。
そんな彼女をよそに、仮面の魔導士は倒れたリリシアを抱き、レイオスたちにこう言った
「リリシアがやられたか・・。魔導学校はもういい・・。今から私たちはこの魔導の島の地下奥深く、すなわち死の世界と呼ばれる場所に向かう・・。決してお前たちに死の世界に通じる道は見つからない・・。つまり、死の世界にいる間は、私たちが力をつけるうってつけのチャンスでもあるのだ!!私たちはそこに行き、完全体となり、全世界を侵略する・・。さぁ、お前たちに私の居場所が見つけられるかな・・。ハッハッハッ!!
仮面の魔導士たちは不気味な笑いを浮かべながら、どこかへ消えていった・・。

 「また逃がしちまったか・・。これから死の世界に通じる道を探すため、もう一度情報収集だ・・。」
レイオスが残念そうな表情だった・・。
「リリシアを倒してしまうとはな・・。だが完全体となれば油断は禁物だ・・。俺たちは力をつけないと、完全体となった奴らには到底かなわないぞ・・。」
ファルスがそう言うと、全員は魔導学校の保健室へと戻っていった・・。

 するとそこには、魔導士ダグと天使ガルエルがそこにいた。
どうやら事態が収まったということで、鏡の魔導学校から人が戻ってきたらしい。
「レイオスたちや・・。仮面の魔導士はもういなくなったのか・・。」
魔導士のダグがそう言うと、レイオスが答えた
「仮面の魔導士の奴、死の世界と呼ばれる場所に行きやがった・・。俺たちもそこに行き、仮面の魔導士との最後の戦いに行くんだ!!
死の世界のことを聞いたダグは驚いた!!
「し・・死の世界じゃと!!お前たち、そこに行こうとしているのか!!だがお前たちが言うのなら止めはせん。死の世界とは、この魔導の島の奥深くにある魔導の古代都市のことじゃ・・。そこに通じる道は、魔導の島の西にある戒め谷底から通じている・・。その谷底からはうめき声が絶えず、浮かばれない死者の魂がうようよする場所じゃ・・。戒めの谷底の奥は、とてつもない地下迷宮が待ち受けている。それをすべて乗り越えたもののみが、死の世界へとたどり着けるのじゃ・・。」
ダグの言葉に、レイオスが自信満々に答えた
「俺たちは行くぜ!この世界を救うために!!ダグさん、今までありがとう・・。」
レイオスはそう言うと、魔導学校を後にするのであった・・。

死の世界に向けて、再び歩き出したレイオスたち。
一向は、「戒めの谷底」を目指す!!

 

 

 

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