新章激闘編第四十一話 温泉と魔導士ダグ


 レイオスたちたちは一日の疲れを癒すため、宿屋の裏にある温泉にやってきた
「この宿屋の裏にこんなところがあるなんてすごいな・・。」
レイオスは見たこともない施設に喜んでいた・・・。
「レイオス、すごいのは分かるが、俺たち一週間以上風呂に入っていない・・。風呂に入るのは久しぶりだな・・。ここは宿代を払った人なら無料で入れるようだな・・。」
ファルスがそう言うと、全員は温泉の中に入っていった・・。

 温泉の中に入った全員は、早速湯船に浸かった
「久しぶりの風呂だぜ!!
「風呂に入っているときは一番いい気持ちだよ・・。」
「この温泉に浸かっていると、魔力と体力がみなぎってくるようだな・・。」
久しぶりの風呂に入った全員は、疲れを癒していた・・。
 全員がゆったりしている中、ファルスが話を始めた。
「みんなすまない・・。これから話したいことがあるので耳を傾けてほしい。まず、傷ついた天使のことだが、魔導学校の保健室で治療を受けていることが分かった・・。明日その魔導学校へ行こうと思うんだ・・。」
ファルスがそう言うと、ブレアが答えた
「しかし・・。リーダーの言う魔導学校というものは、どこにあるんですか・・。」
「魔導学校については、俺も詳しい事は分からないんだ・・。村の中で情報収集をしていれば、何かがつかめるかもしれないな・・。」
ファルスがそう言うと、その一部始終を壁越しからリュミーネが聞いていた・・。
「リーダーの言うとおり、確かに魔導学校の場所がつかめていなければ、天使に会うこともできないわね・・。もっと情報収集をする必要があるわね・・。話し変わるけど、女湯私だけよ・・。」
リュミーネの言葉に、レイオスが答えた
「寂しいものだな・・。こりゃ俺が入ってやろうか・・。」
「バカを言わないでよね・・。女湯に男が入れるわけないでしょ・・。」
二人が言い争っているとき、一人の老人が男湯に入ってきた・・。

 その老人はファルスたちが酒場であった魔導士だった。
「おお、お前たちか・・。お前たちもここの温泉に浸かりに来たわけか・・。わしの名はダグと申す・・。わしは魔導学校によく来る魔導士じゃ・・。」
魔導士のダグがそう言うと、ファルスが答えた
「あなたは先ほど酒場でであった魔導士だな・・。すまぬが、魔導学校はどこにあるんですか・・。それを教えていただけませんか・・。俺たちは傷ついた天使から仮面の魔導士の情報を知りたいんです!!
ファルスがそう言うと、魔導士のダグが答えた
「魔導学校か・・。お前たち、あの傷ついた天使に会おうとしているな・・。あいつの名前はガルエルとか言う名前だったな・・。あいつは黒い羽を持つ天使のようだ。彼の言葉によると、どうやら天界から密偵に来たと言っていたが、どういう意味か分からん・・。」
魔導士のダグがそう言うと、レイオスが答えた
「俺たちは密偵に来た天使の一人にあったことがあります。俺たちが会った天使の名前はセディエルだ・・。ガルエルとは違い、白い羽の天使だった・・。俺たちを魔導の島に案内してくれたやさしい天使です。なぜ密偵に来ている理由は、彼女から聞いた話だけど、仮面の魔導士の情報収集を目的としています・・。そして、困った人に慈愛の手を差し伸べるためにやってきたと言っていました・・。」
レイオスがそう言うと、魔導士のダグが答えた
「分かった・・。明日宿屋の外で待っておる・・。お前たちを魔導学校へと案内してやろうではないか・・。その間、しっかりと疲れを癒すが良いぞ・・。」
魔導士のダグがそう言うと、風呂から上がり、温泉を後にした・・。

 魔導士のダグが帰った時、ファルスが口を開いた
「あの魔導士の言うとおり、明日宿屋の外に集合だな・・。魔導学校に案内してくれるそうだ・・。これで村の情報収集の手間が省けたぜ・・。」
ファルスがそう言うと、女湯の壁際からリュミーネが答えた
「もう湯船に浸かってから一時間経ってしまったわ・・。早く上がらないとのぼせてしまうわよ・・。」
リュミーネの言葉で、レイオスたちは湯船から上がった・・。

 着替えを済ませ、レイオスたちは温泉を後にした・・。
「レイオス、あの温泉の気分はどうなの?
「確かにあの温泉は浸かっていると回復するみたいだ・・。おかげで貧血が治ってしまったぜ・・。」
「そりゃないよ・・。貧血は時間で治るよ・・。」
「ハハハハハ・・・。」
「そこの3人・・、早くしないか・・。早く寝て明日に備えるんだ・・。」
「はーい。」
全員が温泉の話をしながら、宿屋の部屋へと戻っていった・・。

 部屋に戻った全員は、早速寝る準備に入った・・。
「今日はもう遅い・・。さっさと寝るぞ・・。」
ファルスがそう言うと、部屋の明かりを消し、ベッドに寝転がった・・。
「俺たちも寝るとするか・・。明日は天使に会えるぞ・・。綺麗な女がいいな。」
「ちょっとレイオス・・。天使は女かどうか分からないわよ・・。あんた、もし男だったとしても落胆しないでよね・・。」
「そうですよ。女じゃない可能性もあるんですから・・。」
「すまないな・・。じゃあ寝るぞ・・。」
「おやすみ・・。」
ベッドの中に入った全員は、少し話をして眠りについた・・。

 そして夜が過ぎ、朝がやってきた・・。
まぶしい朝の光が、レイオスたちがいる部屋を包み込んだ・・。
「うわっ!!まぶしい!
レイオスはまぶしい光で目を覚ました・・。
「なんだなんだ・・。こんな夜中・・えっ、もう朝なのか!!
ファルスは寝ぼけた表情で飛び起きると、急いで全員を起こした・・。
「あら、気持ちのいい朝ですわね・・。」
「まだ眠気が・・。」
眠りから覚めたブレアとリュミーネがそう言うと、急いで食事と着替えを済ませ、宿屋のカウンターへと急いだ。
 「おはようございます・・。昨日はゆっくりとお休みのようでしたね・・。これが荷物でございます・・。」
宿屋の店主はレイオスたちの荷物と貴重品を取り出した・・。
「またいつでもどうぞ・・。ではいい旅を・・。」
宿屋の店主がそう言いながら、旅立つレイオスたちを見送った・・。

 宿屋の外に出ると、そこには魔導士のダグが待っていた・・。
「待っていたぞ・・。じゃあお前たちを魔導学校に案内するぞ・・。出でよ、マジックカーペット!
魔導士のダグは魔法のカーペットを呼び出した・・。
「その布きれで本当に魔導学校に行けるのか・・。」
レイオスは見たこともない魔法のカーペットに驚いていた・・。
「知らないのも無理はない・・。このカーペットは空を飛べる不思議なアイテムじゃ・・。わしの呼びかけですぐに駆けつけてくる忠実なカーペットじゃ・・。」
魔導士のダグがそう言うと、レイオスたちはカーペットの上に乗った。
すると、カーペットが宙に浮かびはじめた・・。
「うわあっ!!俺たちがいきなり宙に浮いたぞ!!
「すごい・・。僕たちが空を飛んでいる・・。」
「みんな、落ちないように座ってるのよ・・。」
「まさに魔導の産物・・。空を飛ぶカーペットとは見たこともないな・・。」
全員がそう言うと、魔導士のダグが答えた
「よし!!今から魔導学校に出発じゃ!!みんな、落ちないようにな!!
魔導士のダグがそう言うと、マジックカーペットは魔導学校に向けて、発進するのであった・・。

魔導士のダグとともに、魔導学校へ向かうレイオス・・。
果たして、傷ついた天使に会うことができるか!?

 

 

 

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