新章激闘編第三十九話 吸血鬼の森


 魔導の島に到着したレイオスたちは、早速人がいる場所を探すことにした・・。
「こんな辺鄙な島に人が住んでいるのか・・?
レイオスはそう言いながら、あたりを見回した・・。
しかし、人がいそうなところはどこにも見当たらなかった・・。
「とりあえず、このまま立っていては時間だけが過ぎていくわ。とにかく、この未開の島を突き進むしかないわね・・。」
リュミーネがそう言うと、全員は村を探すべく、歩き始めた・・。

 しばらく歩いていると、黒い木が生い茂る森にやってきた。
「なんだか怪しい森のようだが、入ってみるか・・?
ファルスがそう言うと、レイオスが恐る恐る答えた
「やばそうな雰囲気だけど、魔導の村を目指すためにはここを抜けなければならないような気がするんだ・・。みんな、あの森を抜けるぞ!
レイオスの言葉で、全員は怪しげな森を進むことにした・・・。

 森の中に入ると、そこは昼でも夜のような暗いところであった・・。
なぜか昼なのに、コウモリが飛んでいた・・。
「なぜだろう・・。こんな昼なのにコウモリが飛んでいるんだ・・。日の光が黒い木によって遮られているため、昼でも夜のような暗さだね・・。」
ブレアはそう言うと、レイオスたちは暗闇の中をどんどん突き進む・・。
「進むにつれて暗くなってきたわね・・。そろそろ明かりをつけましょう。」
リュミーネは鞄の中からランプを取り出し、ランプに火をつけた・・。
すると、レイオスたちの周りが少しだけ明るくなった・・。
「明るくなったな・・。これで進路が開ける。リュミーネ、ありがとう。」
ファルスがそう言うと、リュミーネが答えた
「でもこのランプ、一年前から使っているものなので、いつ火が消えるか分からないわ・・。」
リュミーネの言葉で、全員が呆然となった・・。
「そりゃないぜ・・。せめて新しいものを用意しておけよ・・。」
レイオスがそう言うと、リュミーネは困惑した表情で答えた
「実はね・・。いろいろと忙しくて買う暇がなかったのよ・・。ごめんね・・。」
リュミーネがそう言うと、レイオスが答えた・・。
「わかったわかった・・。火が消えたら俺の魔術で何とかなる・・。そう心配するな・・。」
レイオスがそう言うと、全員は先を進もうとしたその時、目の前に魔物が現れた!
「みんな、魔物だっ!早く戦いの準備をっ!
ブレアが魔物の気配に気づき、全員は戦闘態勢に入った!

 レイオスたちが戦闘態勢に入り、魔物を迎え撃つ態勢に入る!!
「何者だっ!
レイオスが叫んだ瞬間、魔物が答えた
「フハハハハッ!!俺はこの吸血鬼の森に住むバンパイアだ!この森に来た以上、生きてここから出させないぜ。ここでお前らの血を吸い尽くしてやる!我が同士よ、出て来い!グヘヘ・・みんなであいつらの血を吸ってやるぜ・・。」
バンパイアが仲間を呼ぶと、森の影から次々とバンパイアが現れた・・。
「3匹増えたわね・・。あのバンパイアは飛行能力を持っているわ。普通の攻撃じゃあたらないから魔法で攻撃したほうがいいわね・・。それと、弱点は光と十字架だわ!
リュミーネが魔物辞典を片手に、仲間たちにアドバイスを送った!
「よし、リュミーネの言うとおり、弱点は光と十字架だ!レイオス、一気に奴らを畳み掛けるぞ!!
ファルスがそう言うと、全員が一気に突撃した!!

「喰らえ、波導の術・聖光波!
レイオスの手のひらから放たれた光の波動が、バンパイアに命中した!
「ぐわあっ!!光は嫌だぁー!!
バンパイアの一体は、光の攻撃を受けて灰になった。
しかしもう一体のバンパイアがレイオスの腕に噛み付いてきた!!
「グヘヘ、お前の血を吸い取ってやるぜ!!
ガブリッ!!
「ぐわあっ!!
バンパイアがレイオスの腕に噛み付くと、バンパイアはレイオスの血をちゅうちゅうと吸い上げる!!
「レイオスが危ない!このままでは全身の血を吸い取られる!ブレア、レイオスに噛み付いているバンパイアを攻撃しろ!!俺たちは残りのバンパイアを攻撃する!!みんな、よろしく頼むぞ!!
ファルスの命令で、ブレアがレイオスを助けるべく、術を唱えた!
「レイオス、今助けてやる!喰らえ、ファイアボルト!
ブレアの放った炎弾が、レイオスの血を吸うバンパイアに命中し、バンパイアの牙がレイオスの腕から離れた・・。
「ブレア、ありがとう・・。もう少しで貧血になるところだった・・。」
レイオスは血を吸われ、多少気分が優れなかったが、まだ戦えるようだ・・。

 一方リュミーネとファルスは、残りのバンパイアを倒していた
「俺とリュミーネの槍術であの二体を倒す!リュミーネ、その前に奴の動きを封じる術を唱えてくれないか・・。どうしても決めたいんでな・・。」
ファルスの言葉に、リュミーネが答えた!
「分かったわ、やるだけやってみるわ!
リュミーネがそう言うと、魔力を練りこみ始めた・・。
「喰らいなさい、波導の氷術!氷結波!!
リュミーネの手のひらから放たれた氷の波導が、二体のバンパイアを襲う!!
「寒い・・。寒いぜぇ・・!!
二体のバンパイアは寒さに悶えながら、氷付けになった・・。
「よし、今だ!行くぞリュミーネ!!
ファルスの掛け声で、必殺技を繰り出す陣形を組んだ!
「受けてみろ、光の大技をっ!!喰らえ、浄迅槍・浄化十字斬!!
二人の槍術が炸裂し、二体のバンパイアは灰になった・・。

 レイオスたちの総攻撃で、四体のバンパイアをやっつけた!
「これでバンパイアたちは全滅だな・・。さぁ先を進むぞ・・。」
ファルスがそう言うと、レイオスたちは森の中をさらに奥へと進んでいくと、だんだんと日の光が見えてきた・・。
「おっ、光が見えてきたぞ!もうすぐ出口のようだな。」
レイオスの言葉で、全員が一気に日の光のあるほうへと急いだ・・。

 吸血鬼の森を抜けると、そこには見たこともない光景が広がっていた・・。
レイオスが辺りを見回すと、そこに人気がありそうな村があった・・。
「村があったぞ!!あれが魔導の村かも知れんぞ!さぁ、もう一息だ・・。」
レイオスがそう言うと、リュミーネが答えた
「でも良かった・・。この森を抜けたらちょうどランプが使い物にならなくなったわ・・。運が良かったかも知れないわね・・。さぁ、早いとこ魔導の村へと向かいましょう!!
リュミーネがそう言うと、全員は魔導の村に向けて走り出すのであった・・。

吸血鬼の森を抜け、レイオスたちの目の前に魔導の村が見えてきた・・。
魔導の村で、レイオスたちを待つものとは!?

 

 

 

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