新章激闘編第三十三話 リュミーネvsリリシア

 

動力室の中で、仮面の魔導士率いる三人の魔導士とレイオスたちが対峙していた。
その仲間の一人、リリシアがリュミーネに話しかけてきた
「さぁ・・、戦いを始めましょう。はやく刺激のある戦いがしたいものだわ・・。」
リリシアの言葉にリュミーネが答えた
「あんたの言う刺激のある戦いって何?
リュミーネの言葉に、リリシアの表情が唖然となった
「あ・・あなた・・。知らないのね・・・。結論から言うと戦いを楽しむって事よ・・。なぁに・・、あんたなんてすぐに八つ裂きにできるんだからね・・。」
リリシアの言葉にリュミーネが怒りの表情を浮かべた
「八つ裂きにできるものなら・・。やってみなさい!!私は長槍の名手よっ!!
リュミーネが長槍を握ると、リリシアは戦闘用の鉄扇を構えた
「私の舞で、あなたを切り刻んであげますわ・・。」
緊迫とした視線の中、二人の戦いが始まった!

お互い後には引けない状態であったが、先手を取ったのはリリシアだった!!
「喰らいなさい!魔導の術・フェザー・ニードル!!
リリシアが鉄扇を振るうと、鉄扇の羽が鋭い棘となってリュミーネに放たれた!!
「あの鉄扇から羽を飛ばしているようね・・。だが、私には当たらないわよ・・。」
リュミーネは槍を回し、鉄扇から放たれる羽を防ぐ体勢に入った!!
「フフフフ・・。防御してるわね・・。これでは刺激のある戦いはできないわね・・。」
リリシアがそう言うと、リュミーネに向けてさらに棘の羽を放った!
「ダメ・・。これじゃあ防ぎきれない!!・・・きゃあっ!!
リリシアの追撃により、槍を回転させて防御するリュミーネの動きが止まった・・。
鉄扇の棘がリュミーネの足に刺さっていたのだ・・。
「まだ私は満足してないわよ・・。刺激のない戦いは嫌いだからここで死んでもらうわ・・。」
リリシアはリュミーネに近づき、鉄扇を振り上げた・・。
「まずいわね・・。この状況を切り抜ける方法を考えるのよ・・。」
リュミーネはこの状況を切り抜けるべく、何かを考えていた・・。
しかし、今にもリリシアは鉄扇を振り下ろす体勢だ!
「もうちょっと刺激のある戦いがしたいものだわ・・。じゃあね・・・。」
リリシアは鉄扇の刃をリュミーネに向けて振り下ろした!!

ザシュッ!!
リリシアの鉄扇が、完全に振り下ろされた・・。
「これで邪魔者は一人消えたわね・・。じゃあ次はそこのかわいい男の子・・・。あいつを血祭りにしてやろうかしら・・。」
リリシアはブレアに狙いを定めた!!
「かわいい男の子って、まさか僕のこと!?
ブレアが驚いた表情だが、リリシアは攻撃を仕掛けてきた!!
「受けてみなさい坊や・・。魔導の術・フェザー・ニー・・・きゃっ!!
リリシアの詠唱が途絶えた・・。
リリシアに攻撃を仕掛けたのは鉄扇の一撃を受けたはずのリュミーネだった!
「え・・・、ちょっとあなた・・!?私の鉄扇の一撃を受けて生きているなんて不思議ね・・。私の鉄扇の威力は何でも斬れるのだが・・一体なぜ!?
リリシアの言葉にリュミーネが答えた
「私はあなたの鉄扇が振り下ろされる瞬間にあなたの後ろに回りこんだだけよ・・。それがどうしたって言うわけ・・。あんたの相手は私よ!
リュミーネは間合いを取り、リリシアから離れた・・。

リリシアが身構えている間に、リュミーネがリリシアに攻撃を仕掛けた!
「喰らいなさい、聖槍術・シャイン・シェイバー!
リュミーネは槍の先端に光の力を集め、一気にリリシアに突進した!!
「な・・・何ですって!?ならこれでどう・・。魔導の術・フェザー・アーマー!」
リリシアが呪文を唱えると、鉄扇の羽が体を覆い、リリシアの体が完全に見えなくなった・・。
カキィンッ!!
「そ・・そんなバカな!!
リュミーネの槍はリリシアにヒットしたが、羽の鎧によって防御されてしまった!
「フフフ・・。これで最後にしてあげるわ!魔導の舞・カオシック・フェザーダンス!!
リリシアは羽の鎧を解除し、リュミーネに近づき、美しい舞を踊りだした・・。
「刺激のある戦いとは・・、こういうことよっ!!
リリシアがリュミーネに近づいた瞬間、リリシアの手に持った鉄扇の羽が激しく渦をまき始めた!!
「・・あうっ!!
舞い上がる鉄扇の羽が、徐々にリュミーネの体力を奪っていく・・。
「かすり傷程度では済まさないわよ・・・。覚悟なさい・・。」
羽が渦を巻き、リリシアの舞は激しくなっていく・・。
「これで終わりよ!!終焉の舞・フェザー・クロス!!!
リリシアの舞がクライマックスに達した瞬間、鉄扇の羽が鎌に変わり、リュミーネを切り裂いた!!

ズシャッ!!
「きゃああああああああっ!!
交差する鉄扇の鎌に切り裂かれたリュミーネは、その場に倒れた・・。
「刺激を味わうことができたわ・・。こんな感じが最高よ・・。」
リリシアがそういい残すと、傷ついたリュミーネが立ちあがった・・。
「待ち・・・なさい・・!!仲間には傷ひとつつけさせないわ・・・。」
リュミーネの言葉に、リリシアはそれを聞き入れることなく攻撃を仕掛けた!
「私の終焉の舞を受けて立ち上がれたのは奇跡としか言いようはないけど・・。もうあなたは戦える体じゃないわ・・。だから、あなたはそこで倒れていなさいっ!!
リリシアの蹴りが、リュミーネに命中した
ドカッ!!
「きゃあっ!!
リリシアの強烈な蹴りを受けたリュミーネは、その場に倒れた・・。
「こんな奴に負けちゃうなんて・・くやしい・・くやしすぎるっ!!
リリシアに倒されたリュミーネは、悔しい表情でこう言った・・。

仮面の魔導士の参謀リリシアとの戦いで、リュミーネが戦闘不能になった!!
二人の戦いの後、ボルガとベルの戦いが始まろうとしていた・・。

 

 

 

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