新章激闘編第二十四話 仮面の魔導士の野望!!
レイオスたちは地下牢獄から脱出するべく、先を急いでいた。
階段をあがると、そこは洞窟だった・・。
「なぜこんなところに地下牢獄があるんだ・・。さっさとこの洞窟を抜けて、あの仮面の魔導士を追うぞ!!」
レイオスがそう言うと、全員は地上を目指すのであった・・。
仲間たちがしばらく歩いていると、地上へと通じる場所を発見した!
「あそこから地上へと続いているのだが、この高い壁を登れというのか・・・。これじゃあ無理だな・・。」
レイオスがそう言うと、ブレアとリュミーネが答えた
「その心配は無いよ。僕たちには浮遊術(フロウスペル)があるからね・・。」
そう言うと二人は呪文を唱えはじめた・・・。
「浮遊術(フロウスペル)!炎魔の翼!」
「浮遊術(フロウスペル)!氷魔の翼!」
呪文を唱えた途端、ブレアとリュミーネの背中から大きな翼が生えてきた!
「うわっ!!なんだその翼は!俺も欲しいぜ・・。」
レイオスたちは翼の生えた二人を見て驚いていた・・。
「さぁ、みんな!私に手に掴まってください!」
二人がそう言うと、仲間たちは二人の手を握った。
「さぁ、地上に向けて出発だ!」
レイオスがそう言うと、ブレアとリュミーネは仲間たちをつれて地上へと飛び立つのであった・・。
「さすがに二人分の体重を支えるのはきついね・・。」
ブレアとリュミーネはそれぞれ仲間たちが手に掴まっているため、二人分の体重が体に負担がかかっていた。
「がんばるのよ。あと少しで地上に出られるんだから!もてるだけの魔力を解き放つのよ!」
リュミーネがそう言うと、二人は魔力を解放し、スピードを上げて一気に地上へ向かった!
「やった!これで地上に帰れるんだ!」
リデューがそう言った瞬間、レイオスたちの目に懐かしい地上の世界が映っていた・・。
「まぶしいぜ・・。朝の日差しが一気に襲ってくるぜ・・・。」
レイオスがそう言うと、空を飛ぶ二人が答えた
「地上に出られたわ。さぁ・・、そろそろ仲間たちをおろしましょう・・。」
ブレアとリュミーネは、手にしがみついている仲間たちの手を解き、地上に降ろした。
「リデューよ、仮面の魔導士がどこに行ったか知らないか・・。」
レイオスはリデューに問いかけると、リデューが答えた
「あいつはエルジェに向かって行った・・。このままではエルジェが地上に落下してしまう!」
リデューの言葉に、全員が答えた
「何だってぇ!!エルジェが落下の危機だと!!」
全員が声を合わせてそう言うと、リデューが答えた
「奴は禁断の書を奪ったけど、もうひとつ野望があったんだ!それは・・・かつて二千年前の魔導戦争で使われ、今ではエルジェに封印されている恐怖の魔導戦艦というものを呼び起こし、この世界を破壊しようとしているんだ!早くエルジェに向かわないと、この世界が大変なことになってしまう!!」
リデューがそう言うと、レイオスが答えた
「大丈夫だ・・。俺の瞬間移動呪文で連れて行ってやるぜ!!」
その言葉にリデューが感謝の意を込めてこう言った
「ありがとうございます!私も連れて行ってもらえませんか!?きっとみんなの役に立って見せます!!僕は千里眼の能力を使えて術も使えます。レイオスとその仲間たちよ、短い間ですが、よろしくお願いします。」
バトルタワーのリーダーこと千里眼のリデューが仲間に加わった。
「行くぞみんな!早くエルジェに向かわないとこの世界が危ない!みんな、俺の周りに!」
レイオスがそう言うと、仲間たちがレイオスの周りに集まった・・。
「行くぞ!エルジェに!俺とその仲間たちを、エルジェに!!ワープサークル!!」
レイオスが術を唱えると、全員の体が一瞬にして消えた・・。
一方エルジェでは、仮面の魔導士の襲撃を受けていた・・。
「禁断の書を奪った次は魔導戦艦を呼び起こそうとする気か!」
エルジェの魔導士が、仮面の魔導士を追いかけていた・・。
「追っ手が来たか・・。出でよ!我が仮面の戦士たちよ!」
その瞬間、大勢の仮面を着けた人間が現れた・・。
「お前たちに指令を与える!お前たちの力でエルジェを陥落させるのだ!」
仮面の魔導士の直属の部下である仮面の戦士が、一斉にエルジェに襲撃を加え始めた!
「クックック・・・。これで世界は私のものだ!」
仮面の魔導士がそう言うと、魔導戦艦が封印されている場所へと向かったのであった・・。
レイオスたちがエルジェに到着した時、エルジェはすでに壊滅状態であった!
「ひどいですね・・。一体誰がこんなことを・・。」
ブレアがそう言うと、リュミーネが答えた
「きっと仮面の魔導士の仕業に違いないわ!リデューの言うとおりならば、このエルジェに封印されている魔導戦艦を呼び起こし、この世界を破壊しようとしているんだわ!早速最長老の居る宮殿に向かいましょう!」
リュミーネがそう言うと、レイオスたちは大宮殿へと向かうのであった・・。
最長老の間では、最長老が瞑想に耽っていた・・・。
「創造神クリュメヌス・アルセリオスよ・・。この世界をお救いください・・。魔導戦艦が復活すれば、もはやあの選ばれし5人の戦士でも敵わないだろう・・。奴を止められるのはあなたしかおりませぬ・・。必ずやこのフェルスティアをお守りくだされ・・。」
最長老はそうつぶやくと、瞑想を終え、玉座に腰掛けた。
エルジェに封印されし魔導戦艦の封印を破り、この世界を支配しようとしている仮面の魔導士!
果たして魔導戦艦の復活は止められるのか!?