新章激闘編第二十三話 ブレアを解放せよ!

 

リュミーネを闇から解放したレイオスは、次にブレアを解放するため、二人は手加減して戦うことにした。
「武器はよほどのことが無い限り使わないようにしましょう・・・。」
リュミーネの言葉にレイオスは答えた
「わかった。武器はなるべく使わず、できるだけ素手と魔法で戦うようにするよ・・。」
レイオスがそう言うと、二人は戦闘態勢に入るのであった・・。

「ほう・・。僕の仲間が一人減ったね・・。だが、僕には切り札があるからね・・。」
闇に染まったブレアが不敵な笑みを浮かべながらレイオスたちに近づいてきた。
「お願いブレア!!目を覚まして!
「お前、一体どうしてしまったんだ!俺が今から助けてやるからな!
二人がそう言うと、ブレアがこう答えた
「クハハハハハッ!!何を言い出すと思えば、僕をもとのやさしい僕に戻そうって言うのかい・・。だがそれは無理だな・・。僕はこの闇の力を気に入っているのだからね。さぁ・・、リュミーネ・・、僕と一緒にもう一度レイオスを始末しようではないか・・。」
その言葉を聞いたリュミーネは、ブレアに平手打ちを放った!

パンッ!!
リュミーネの平手打ちが、ブレアの頬に命中した。
「ひどい!!あなたはそんなことができるほど悪い人だったの!?私の知っているブレアはそんな人じゃないよね・・。だからお願い・・・目を覚まして・・。」
リュミーネがブレアにそう言ったが、彼の耳には届かなかった・・。
「そうか・・・僕は君の仲間なのだな・・。こんな僕でもかいっ!!
ブレアはそう言うと、リュミーネを突き飛ばした・・。
「キャアッ!!
リュミーネはブレアに突き飛ばされ、地面に倒れた。
彼女の目からは、悲しみの涙が流れていた・・。

その言動にレイオスはついに怒りを露にした
「ブレアッ!!お前まだリュミーネを傷つけるつもりか!!
その言葉にブレアは動揺していた。
「お前、一年前のことを覚えているか!!確かお前はそう言ったよな!!「リュミーネには、傷一つ負わせない!」とな!しかし今のお前は逆に守るどころか傷つける立場になっているのがわからないか!リュミーネの顔を見やがれ!
その言葉を聞いたブレアは、恐る恐るリュミーネの顔を見始めた。
「リュミーネはなぁ!お前のせいで涙を流しているんだ!つまり、お前の言動で傷ついてんだよ!おまえはあいつのことが大切じゃないのか!お前が暴走したとき、誰が助けたと思っているんだ!遺跡の中で俺たちとは別行動でお前を探し、助けてくれたのはリュミーネじゃないか!!お前はその恩を裏切るつもりかぁ!!リュミーネが大切だったら守りやがれっ!守るもの一つ守れなくて何が守れるんだよっ!!
レイオスの言葉に、ブレアの心がひどく動揺していた・・。
「うわあああああああああああっ!!
ブレアはいきなり頭を抑えだして悶えていた・・。
「よし!今のうちにソウルリライブを唱える!リュミーネ、お前も協力頼む。」
レイオスの言葉にリュミーネは立ち上がり、こう答えた
「ぐすっ・・わかったわ・・・。」
レイオスとリュミーネは手のひらに波導のエネルギーを集め、一気にブレアに放った!
「これが光の合わせ技だ!スペルフュージョン!波導の光術!シャイン・リライブ!!
レイオスのソウルリライブとリュミーネのシャインルミナスの合体技が、ブレアを包み込んだ・・。
「こ・・こんな術で僕が元に戻るとでも思ったのか・・・!!がはっ!!
ブレアの闇の力は完全に取り払われ、完全にもとのやさしいブレアに戻った・・。

しばらくして、レイオスはブレアにこう言った
「さぁ、ブレア。今からでもリュミーネに謝るんだ・・。いまならきっと許してくれる・・。勇気を持て!
レイオスに諭され、ブレアはリュミーネに近づき、こう言った
「リュミーネ・・・すまなかった。僕が一方的に君を傷つける立場になってしまったことを許してくれるかい・・・。」
ブレアの言葉にリュミーネが答えた
「いいわよ・・許してあげる。元の優しいブレアが戻って来たんだもの・・。私こそ、あなたを叩いたりして悪かったわ・・。ごめんね・・ブレア・・。」
その言葉にブレアはすごくうれしかったのか、リュミーネに泣きついてきた。
「ありがとうリュミーネ・・。僕・・もっと強くなるよ。今のままじゃ君の事を守れない・・。だからもっと強くなって君の事を守るんだ・・ううっ・・。」
ブレアがこう言うと、リュミーネが答えた
「君は強いわ・・。私のことをいつだって助けてくれた・・。※私が命を断とうとしたときも、あなたは私のことを助けてくれたね・・。あなたがあの時私を引っ叩いてくれなかったら、私は今ここには居なかったわ・・。私はそんな君のことが大好きよ・・・ブレア・・。」
リュミーネがブレアにそう言うと、レイオスがこう言った。
「そうか・・・。そんなことがあったのか・・。しかし今はこうしては居られないぜ・・。早いとここの地下魔力実験室から脱出しないと、仮面の魔導士が地上界を制圧してしまう!さぁ、全員を起こして脱出しようぜ!
レイオスが先を急ごうとした瞬間、リュミーネが答えた
「目覚ましの術って・・・一体何のことかしら・・?
リュミーネがそう言うと、ブレアが答えた
「目覚ましの術は確か・・ウェイクアップという術だったよ!僕はその術を覚えているんだ!早く仲間たちの所に向かおう!!
ブレアがそう言うと、3人は仲間の待つ牢獄へと戻るのであった・・。
※新章第四十七話参照

レイオスたちは、すぐさま眠っている仲間たちを起こした・・。
「ふぁ〜・・よく寝たぜ・・。」
「寝ている暇ではない!早くここから脱出せねば・・。」
仲間たちが寝ぼけた表情でこう言った・・。
「まずはこの施設を破壊しましょう・・。君たちの力を貸してください・・。」
リデューが仲間たちにこの施設を破壊するように頼んだ。
すると全員の答えはOKだった。
「当たり前じゃないか!こんなものがあるからいけないんだ!!
レイオスは魔力実験室の設備を次々と破壊していった・・。
まさに解体業者のような手つきで、謎の装置・そして改造装置を次々とレイオスたちは破壊していた。
仲間たちの目には、破壊する事の喜びの表情が浮かんでいた・・。

「はぁ〜、すっきりした!!
レイオスたちは日ごろの鬱憤をすべて晴らし、すっきりとした表情であった・・。
「破壊完了!じゃあ脱出といくか!!
レイオスたちは地上に戻るべく、地上に続く階段を上っていった・・。

闇に染まった仲間を解放し、自由のみになったブレアとリュミーネ。
果たして、レイオスたちは無事にこの地下牢獄から脱出できるのか!?

 

 

 

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