新章激闘編第十五話 ファルスvsソウガ@
リュミーネとブレアが寝ている間にも、激戦は続いていた・・・。
コロシアムホールではファルスがトーナメントの決勝戦・つまりこのコロシアムホールの主と戦うのだ・・。
実況「ついにやってきましたトーナメント決勝戦!!深夜にもかかわらずこのコロシアムホールは熱気の渦で大盛況です!!今夜は寝かせないぜベイベー!」
実況のアナウンスが、コロシアムホール中に響き渡った・・。
「この勝負に勝ち、必ずシンボルを手に入れてやる!!」
そう言うとファルスはコロシアムの戦いの場に上がった・・。
決勝戦の相手が、不敵な笑みを浮かべながら戦いの場に上がってきた
「フフフ・・、僕を楽しませる戦いを見せてくれ・・。」
二人が戦いの場に上がると、実況のアナウンスが始まった!!
実況「まずは青コーナー!!レイオスチーム・ファルス選手!!」
「次に赤コーナー!ソウガチームのリーダー!ソウガ選手!」
実況がそう言うと、ソウガが観客にアピールを始めた
「へーい!!コロシアムのスーパースター・ソウガ様で〜す!みんなよろしくぅ〜!!」
ソウガが観客に投げキッスを送った
「キャーッ!!」「ソウガ様〜!!」「あとでサインちょうだい〜。」
それに答えるかのように、観客が歓声を上げた。
「こ・・こいつ・・。戦いを何だと思っているんだ・・。しかし何でこんな派手な衣装なんだ・・。なんかキラキラしてるぜ・・。」
ファルスが呟くと、実況が試合開始の言葉を放った!
「決勝戦!!試合開始だこのやろう!!」
カーン!!
ゴングがなった瞬間、二人は戦闘態勢に入った!!
「スーパースターのこの僕に勝てるかな?」
ソウガがそう言うと、ファルスが答えた
「こんな派手な衣装で戦いをする人がどこにいるんだ・・。戦いではそんな派手な衣装は着ず、鎧などの武具を身に着けるものだ・・。」
ファルスがそう言うと、一気にソウガに攻撃を仕掛けた!
「まずはこっちから行くぜ!」
ファルスは巧みな槍術でソウガを迎え撃つ!しかし、ソウガのすさまじいまでの身のこなしによって攻撃が当たらない!
「うわっ、きゃっ!!いや〜ん!」
ソウガは変な動きでファルスの攻撃を避けていた
まるで攻撃が当たるか当たらないかの境界線ギリギリで動いていたのだ。
「僕は鎧を生まれて一度も着てはいない・・。鎧は硬くて動きにくいんだも〜ん・・。しかし、この派手な僕のファッションならスピードアップでいい感じ〜!!」
ソウガがそう言うと、ファルスが答えた
「お前・・、ただ目立ちたいだけだろ・・。」
ファルスの言葉にソウガが答えた・・。
「ならばこの僕のスーパースターの実力、とくと受けてみるがいい!!」
そう言うとソウガが空中に飛び上がり、一気に反撃を仕掛けた!
「観客の皆さん・・、目をつぶっててね〜。いっくよ〜!!スーパースター・フラッシュ!!」
ソウガがそう言った瞬間、彼の派手な衣装から強烈な眩い光を放った!
「うわっ!目が・・目が眩む・・。」
強烈な光により、ファルスの目が眩んだ!
「フラッシュ攻撃の次はスターブーメランだよ〜。」
ソウガは星型のブーメランを放り投げた!
星型のブーメランは、ファルスに襲い掛かってきた!
「ぐあっ!!」
星型のブーメランが、ファルスを切りつけた!
しかし星型のブーメランの勢いは止まらず、ファルスに追撃をしかける!
「ハッハッハ〜!!スーパースターは星の王子様だ〜。輝く僕ってかっこい〜?」
ソウガがそう言うと、観客が答えた
「かっこい〜!!」
観客の言葉を受け、ソウガはさらにファルスに追撃を加える体制に入ろうとしたその時、ファルスを襲っていたはずの星型のブーメランがソウガに襲い掛かってきた!
「な・・、何でだ・・。僕のスターブーメランが僕に向かってくるとは・・!?」
ソウガがそう言った瞬間、星型のブーメランがソウガに命中した!
「ぎゃああああああっ!!!」
星型のブーメランは、ソウガに命中した途端、追尾をやめた。
「俺の力をなめないでいただこうか・・。そろそろ反撃といこう・・。」
ファルスはそう言うと、手のひらに光のエネルギーを集積し、ソウガに放った!
「喰らえ、雷光波動弾!」
ファルスが波動のエネルギーをソウガに向けて放った!
「こんなもの・・・・、ぎゃああああっ!!」
光の波動弾はソウガに命中し、ソウガはその場に倒れた・・。
実況「ソウガ選手、戦闘不能!!ファルス選手の勝・・・」
「ちょっと待ったーーー!!」
実況がバトル終了の合図を送った瞬間、ソウガが大きな声で叫んだ!
「僕はまだ負けないんだ・・。このままではスーパースターの名が汚されてしまう・・。本当はこのコロシアムホールで使いたくなかったが、今ここで使わせてもらうよ!!」
ソウガが服のポケットから小さなカプセルを取り出し、ファルスの目の前に翳した。
「おい・・、お前、何か持病でもあるのか・・。」
青の言葉にソウガが答えた
「持病はないがスーパースターはいつも体調に気を使っているのさ・・。これはインフルエンザの治療薬さ・・。この薬は風邪やインフルエンザに多大なる即効性はあるものの飲むとしばらくメチャクチャに暴れてしまう欠点があるのさ・・。つまり、何も病気がない状態で飲むとどうなると思う・・?」
ソウガの言葉にファルスが答えた
「つまり・・。お前は狂戦士(バーサーカー)になるってことだろ・・。よせっ!!この薬の副作用をわかってて飲むつもりか!!」
ファルスが薬の服用をやめるようにソウガに言った。しかし!ソウガはすでに薬を飲み終えていた・・。
「ヤバイ!!あいつ・・、あの薬を服用後はしばらくメチャクチャに暴れてしまう・・。待てよ・・、このコロシアムホールの中にいる観客まで巻き込む危険性を孕んでいる・・!!」
ファルスがソウガの方を向くと、そこには凶暴化したソウガの姿がそこにあった・・。
「ガルルルルルル・・・!!」
ソウガは低いうなり声をあげながら、ファルスを威嚇していた・・。
かつて彼にあったスーパースターとしての雰囲気は、もう跡形もない。
「観客の皆さん!ここは・・・・!!」
ファルスが観客の全員に避難するように言った。しかし凶暴化したソウガが飛び掛ってきた!
「ガルルルッ!!」
ソウガは牙をむき出しにし、ファルスに飛び掛ってきた!
しかしファルスは槍の石突でソウガを突き放した!
「やばい・・!この状況は・・危険だ!!」
ファルスが再びソウガのほうを向くと、そこにはすさまじい光景が目に映った・・。
「グルルルルルル・・・!!」
「助けてくれ〜!!」「キャーッ!」
そこには観客を襲うソウガの姿であった。
バトルが始まる前の「キャーッ」という声援が、歓声から悲鳴に変わっていた・・。
「やっぱりだ・・。オレの意義に反するが、ここは場外乱闘に持ち込む・・。」
そう言うとファルスは阿鼻叫喚の巷と化した観客席へと向かった!
観客席に来たファルスは、一気にソウガをリングに突き落とした!
「とうっ!!」
「ガハアッ!!!」
ソウガはリングに落とされ、気絶してしまった・・。
「観客の皆さん・・、ここは危険です!外に避難してください!実況もアナウンスをお願い!」
ファルスの言葉で、実況席にいる実況も避難を呼びかけた!
実況「観客の皆さん!ここは危険です!外に避難してください!決着がつき次第、シンボル授与式を行います!傷を負ったものは救護施設に向かってください!!」
観客は一斉にコロシアムホールの外へと走っていき、コロシアムホールは実況を除く人間とファルスとソウガだけになった。
「さぁ、ここからが勝負だぜ、スーパース・・いや、狂戦士(バーサーカー)!!」
ファルスはそう言うと、再び槍を握り締めた・・。
謎の薬を服用し、狂戦士と化したソウガ!
罪のない人々を襲うスーパー・・いや、狂戦士に、断罪のときが迫る!!