新章第四十八話 ベルフェルト敗れる!?
戦闘不能だったリュミーネが復帰し、レイオスたちは再び戦闘態勢に入り、ベルフェルトを迎え討つ!!
「ベルフェルト!!戦いはこれからだっ!」
レイオスたちは武器を構え、臨戦態勢に入る!!
「ほう・・、私が殺したはずのレイオスの仲間の小娘の兄のディオンが生きていたか・・。奇跡としか言いようがない・・・。」
ベルフェルトのその言葉に、リュミーネは怒りを露にした!!
「私の・・・、私の兄の仇!!ベルフェルトッ!」
リュミーネが一気にベルフェルトに攻撃を仕掛ける!しかしベルフェルトは一方的にリュミーネを攻める!!
「スピードが遅いな!お前は私には勝てない・・。これでも喰らえ!シャドーボール!」
ベルフェルトはそう言うとリュミーネに闇の球体をぶつけた!
「こんなもの、こうしてやるわ!!」
リュミーネの槍の一撃で、闇の球体を切り裂いた!
「まだまだぁっ!!」
リュミーネはベルフェルトに連続攻撃を仕掛ける!
「兄の仇!兄の仇ぃっ!!」
バシュッ!バシュッ!!
槍が突き刺さるたび、ベルフェルトの体から血しぶきがあがる!!
「ぐわあっ!ぐはっ!!」
ベルフェルトに少しだけだがダメージを与えることが出来た!
「よくもここまで俺を追い詰めてくれたな小娘め・・・。」
ベルフェルトが一気に闇のオーラを解放しようとしていた!!
「リュミーネ逃げろ!!攻撃が来るぞ!!」
レイオスの言葉を聞き、リュミーネは一気にレイオスの所に走り出した!
「ガアアアアアアアッ!!!」
リュミーネがレイオスの所に来た後、ベルフェルトは口から闇の光線を吐き出した!!
あと少し遅れていれば、リュミーネは木っ端微塵に吹き飛んでいたに違いない。
「リュミーネ、良く頑張った!!お前のおかげで少しだけだがダメージを与えられた。後は俺たちに任せてくれ!」
リュミーネが後列に下がり、レイオスが前に出た。
「リュミーネ、後でサポートお願い!」
ブレアが作戦を練り、後列にいるリュミーネをサポート係にした。
「なるほど・・。前列が傷ついたら後列のサポート係のリュミーネが回復か・・。頼もしい作戦だな!」
ファルスがブレアの作戦に賛成したようだ。
「これで一気にベルフェルトに一泡吹かせてやるぜ!!」
レイオスたちはベルフェルトに攻撃を仕掛けるべく、フォーメーションを組んだ!
「ほう、いくら人間が束になっても俺には勝てん。お前たちが箸でハエをつかめるようになっても、指先で大木を倒せるほどに強くなっても、どんなに修行してもムダだ!絶対に俺には勝てんぞ!だから・・・、いい加減消えてくれ・・。」
ベルフェルトがそう言うと、レイオスたちはこう答えた。
「人は、一人ならば弱いが、仲間と力を合わせて束になれば、1+1が4にも10、いや極端に言えば100にもなるんだ!!」
レイオスの諦めない心が、強いパワーを生み出し、レイオスの持っている武器を進化させた!!
「俺の武器が!みるみるうちに変形していく!」
レイオスの持っているラグナロク2ndが、ラグナロク3rdに変貌を遂げてパワーアップした!
「俺のラグナロク2ndが、3rdに進化しやがった!俺の力も、格段に上がっている!!」
レイオスはパワーアップした武器を手に取り、ベルフェルトに戦いを挑んだ!
「くらえええええっ!!」
レイオスの二刀流の剣技で、ベルフェルトを迎え撃つ!!
「なかなかやるな・・・。だがここまでだ。」
ベルフェルトにかすり傷程度のダメージしか与えられない!
ベルフェルトが闇のエネルギーを増幅させ、レイオスを殴りつけた!
「うおおおおおっ!!」
レイオスは二つの剣を交差させて防御したので、壁への激突は免れた。
「これでも喰らえ!」
レイオスは剣を前に突き出し、エネルギーを解放した!!
「喰らえ、エレメンタルブラスター!!」
強大な光のエネルギーが、ベルフェルトを襲う!
しかしベルフェルトの強大な闇の力で無効化されてしまった!
「ここまで楽しませてくれたね・・・。でももう終わりだ!」
ベルフェルトが一気にレイオスに襲い掛かろうとした!!
しかし背後からブレアが魔力を練りこみ、強力な術を放つ準備をしていた。
「喰らえ、炎の術で一、二を争う強大な術を!!炎波導の秘術、断罪の炎!!」
ブレアの強力な炎がベルフェルトを焦がす!
「ぐおおおおおおっ!」
ベルフェルトは不意打ちにより、大きなダメージを受けた!
「この炎ガキめがっ!!殴り殺してくれるわ!!」
ベルフェルトの拳がブレアを狙う!しかしその時!!
何者かが放ったエネルギー弾がベルフェルトに命中した!
「はぁ・・・。なんとか間に合った・・・。」
ブレアはそう言うと、そそくさと後列に加わり、サポート係になった。
「みんな、僕も頑張ります!!フレイムパワー!」
ブレアが全員に攻撃力を上げる術を唱え、必死で仲間達のサポートに入る!!
「わたしも行くわよ!!ミストボール!」
リュミーネは霧が凝縮されたボールをベルフェルトに向かって投げた!
ミストボールはベルフェルトに当たった!!
ベルフェルトは目潰しを喰らい、壁に激突していた!!
「さぁ今のうちに俺が止めをさしてやる!!」
ファルスが目潰し攻撃により目が見えないベルフェルトを槍で思い切り突いた!
「うおおおおおっ!!」
ファルスの力任せの攻撃が、ベルフェルトの体を貫く!
「さぁここで剛力のパワーを注ぎ込めば、相手の体の内側に致命的なダメージを与えることが出来るが、俺も反動で力が下がってしまう危険な技だ。」
ファルスはいっきに槍の先端に剛力のパワーを送り込み、一気にベルフェルトに放った!!
「ハアッ!!」
ドウンッ!!
ベルフェルトの体の内側につよい衝撃を送った!
並大抵の人間なら内臓の一つや二つが破裂していてもおかしくないほどの力である。
「喰らえええっ!!」
ドウンッ!!
「ぐおっ!」
ベルフェルトは痛さのあまり、口から血を吐き出した!
ファルスの攻撃は確実にベルフェルトに効いているようだ!
「これで止めだっ!!」
ドドドウンッ!!
ファルスは最後の力を振り絞り、最大限のパワーでベルフェルトに衝撃を放った!!
ドクンッ!!
「がが・・・・!!があああああっ!!!」
ベルフェルトは強い衝撃を受け、心臓麻痺を起こし始めた!!
衝撃でベルフェルトの心臓がおかしくなってしまった!
「この・・・俺がこんなガキどもに・・・。がはっ!!」
ベルフェルトはそう言いながら、地面に倒れた!
「だめだ・・、俺ももう限界だ。しばらく休ませてくれ・・・。」
ファルスは力尽き、地面に倒れた。
「やったか!?」
レイオスがファルスを安全な場所に避難させ、全員が勝利の雄たけびをあげようとした・・・その時!!
「今のは効いたぜ!!だが、これは私の半分の力だ!!おれはまだ本気の力も出してはおらんぞ!!」
ベルフェルトは生きていた!
「ど!どうしてなの!?なんで生きているわけ!?」
リュミーネが目を疑った!
「俺が倒れたのはただの演技だ。浮かれているところを一気に叩き落そうと思ったが失敗だった・・。ならば今ここでお前たちを消すとしよう!!」
ベルフェルトがレイオスたちに襲い掛かろうとしたとき!五つの閃光が走った!
「なんだあれは!?」
ベルフェルトがそう言った時には、閃光はレイオスたちの所に下りてきていた。
「選ばれし者よ・・、いまこそ私達と合身するのだ!!」
突然降り注いできた光が、レイオスたちに問いかけてきたのである!!
ベルフェルトを倒したと思いきや、ただの演技であった!
本気の力を解放したベルフェルトに、レイオスたちの運命は!!