新章第二十七話 復活する暴君

 

レイオスたちが休憩を終えて、一気に禁断の地の最下層にやって来た。
そこで待っていたのはニセ看守だった!

「ふふふ・・、よくここまで来たな、ここまで来たのはほめてやろう・・。この禁じられた力は、1000年前にヴィンたちによって滅ぼされたベルフェルトの魂が封印されているのだ。ベルフェルトは体が滅んでもその邪悪で深淵なる魂は完全に消し去ることは出来ない!!
ニセ看守の言葉にレイオスが怒りの表情を浮かべた。
「これ以上お前の好きにはさせないぞ!ファルスを無理矢理闇の姿に変えやがって!お前だけは許さない!!
レイオスの言葉にニセ看守がこう言った・・。
「あ、自己紹介が忘れたね・・。私の名はフィデール、1000年前の魔将軍の怨念が集まって出来た怨念集合体だ!ベルフェルト様の復活を目論む者だ!俺の本気の力を見せてやる!!
フィデールがそう言うと、体中から闇のオーラを放ち、怪物の姿に変貌した!!

「これが俺の本気だ!!ここがお前達の墓場だ!
そう言うとフィデールがレイオスたちに襲い掛かってきた!

「お前だけは許さない!!受けてみろ、真・聖光斬・改!
レイオスはパワーアップした聖光斬でフィデールに攻撃を仕掛けた!!
ゴルディの体に剣が刺さった!しかし強烈な電流がレイオスを襲った!!
「うわああああっ!!
レイオスはその場に倒れたが、またすぐに立ち上がった。
「それは1000年前の魔将軍のボルテイルの技「感電ボディ」だ。俺に触れると感電するぜ!!
フィデールがそう言うと、ブレアが攻撃の態勢に入った!
「僕の技を受けてみろ!フレイムタワー・バージョン2!
ブレアは手のひらから炎の柱を飛ばし、フィデールに向かってぶつけた!
「ぐはぁっ!!
フィデールに炎の柱が命中し、吹っ飛んだ。
「さらに私も連続攻撃よ、フロストタワー!
リュミーネが水の柱を呼び出し、フィデールに向けてぶつけた!
「こんなもの、こうしてくれるわ!
フィデールが氷の柱を叩き割った!
「まだまだ俺が残っているぜ!獣王弾・フルバースト!
ボルガが巨大なエネルギー弾をフィデールに向けて放った!
「く・・、くそ・・、ギャアアアッ!!!
フィデールはエネルギー弾の直撃を受け、地面に倒れた!

「もうお前の負けだ!観念しろ!
レイオスがフィデールにそう言った。
「ハァハァ・・、死ぬ前に話してやろう・・。俺はお前達がここに来るまでにベルフェルトの魂を封じた石を手に入れた!!あとは人間の死体があれば、ベルフェルトは完全に復活するのだ!この世界に・・、再び闇を!!ぐふっ!
フィデールがそう言い残すと、静かに消えていった・・・。
「ちくしょう!!ベルフェルトが復活してしまった!!この世界はもう終わりだ!
レイオスが悔し涙を流しながらこう言った。
「このままだと地上界は闇に飲み込まれてしまう・・・。そうなる前にベルフェルトを止めなければ、世界は・・。」
ファルスも落胆した表情だった・・。
「まだ復活したってわけじゃないでしょ!!ちょっと悪いことがおきたぐらいで悲しまないでよ!私まで悲しくなってしまうじゃない!!
リュミーネがレイオスたちを励ました。
「そうです、今からでも対策を練れば、ベルフェルトの復活を少しでも阻止するんだ!!
ブレアがそう言うと、全員は神界の大宮殿に戻ることにした・・。

「大変なことになった!!何者かが禁断の地に侵入し、ベルフェルトの魂を封じた石が看守によって盗まれたのじゃ!!お前達よ、今すぐエルジェに戻るのじゃ!わしが今からお前達をエルジェヘと戻してやろう!
長老神がレイオスたちにワープ呪文を唱えた!
するとレイオスたちの体が、一瞬にして消えた!
「レイオスよ・・、お前は事情を知らんのじゃがお前には竜の血とヴィンの血を最も受け継いでいる人間じゃ・・。お前ならきっと復活したベルフェルトを倒してくれるだろう・・。」

気がつくとレイオスたちはエルジェの最長老の間にいた・・。
「神界の長老神から話は聞いたようだな・・。ベルフェルトの復活が近づいていることを・・。お前達が空間の狭間に言っている間に時空船を海に潜れるようにしておいたぞ。これで行動範囲がぐっと増えたぞ!さらに。さらにメルファをエルジェにワープできるようにしておいたぞ。困ったときはいつでもここに来なさい。出来る限りのアドバイスをしてやろう。さぁ、懐かしい地上界へと戻るのじゃ!!
最長老がそう言うと、全員に飴玉を一つずつ渡した。
「この飴玉は何ですか?
レイオスが最長老に問いかけた
「それは超不思議飴というアイテムじゃ。これを食べると忽ちにして魔物と戦ったような経験を得るという能力を持つ飴じゃ。さぁ、ここで食べていくがよい・・。」
レイオスたちは恐る恐る飴玉を口にした・・。

ぺろぺろ・・・・。
ゴクリ・・。

レイオスたちは全員飴を食べ終えた。
「こいつはすごいぜ!食べただけでボスと戦ったような経験をつんだようだ!
全員のレベルが5上がった!
「これでお前さんはさらに強くなった。さぁ、地殻変動の謎だが、中央大陸の南に隕石が落ちたようなのじゃ・・。その隕石の内部じゃが、巨大な基地のようじゃった。そこには隕石とともにやってきたハルマゲルという奴が支配者らしいんじゃが、これ以上は知らん・・。」
最長老がそう言うと、レイオスが答えた
「ありがとう最長老。今から地上に戻ります!!
レイオスはそう言うと、全員は時空船メルファに乗り込んだ!

「おおっ、ファルスよ、良くぞ無事で戻ってきた・・。私はとてもうれしいぞ。」
皇帝アメリアが喜びながらこう言った
「アメリア様、ご心配をかけて申し訳ございませんでした!!
ファルスは皇帝アメリアに謝った。
「お前達よ、その時空船に潜水機能が備わった。今から深海に墜落した隕石の謎を解くときが来たのだ!!皆の者、行くぞ!
皇帝アメリアがワープボタンを押すと、時空船メルファがエルジェから地上会へとワープした!
その目に映った光景に全員が驚愕した!!
「な、何だこれは!?
レイオスたちがあたりを見回したが、広がるのは青い海だけだった・・。
「俺の・・・、俺のせいだっ・・。俺が時間の神様を殺さなければそういうことにはならなかった!!
ファルスが悲しみながらそう言った・・。
「ファルスよ、お前のせいではない。悪いのは、ベルフェルトを復活させた奴じゃ!上陸できるところを探してみるからまっているのだぞ。」
皇帝アメリアが時空船のエンジンを全開にして、上陸できるところを探した・・・。
「あれは・・・、凍てつく大地じゃ!今すぐ上陸するぞ!
そう言うとアメリアがメルファを凍てつく大地のスノウタウンの近くに上陸させた。

「スノウタウンにいるデイモスなら、何か知っているはずじゃ!さぁ、みんな情報収集だ。」
アメリアがそう言うと、スノウタウンに向かった・・。

凍てつく大地以外の全てが海に沈んでしまった!!
時間の神様がいなくなったことで、時間が止まってしまった異世界「フェルスティア」
急がなければベルフェルトが復活してしまう・・・・!!

 

 

 

新章TOP