新章第二十四話 漆黒のファルス再臨!!

 

レイオスたちは4人の勇者のリーダーであるファルスを救うために、神界の牢獄に突入し、看守3巨頭の一人であるムダールを打ち破り、先を進んでいた・・。
「急がなければファルスが生け贄にされてしまう!!先を急ごう。」
レイオスがそう言うと、全員は一つ目の階段を降りた。

一方ファルスは牢屋の中で儀式が始まるのを待っていた。
「やばいな、このままでは俺は生け贄にされてしまうぜ・・。」
ファルスがそう言った時、一人の看守がそう呟いた・・。
「お前、そこから出たいか?
ファルスがその言葉に耳を傾けてこう言った。
「出たいさ・・・、生け贄の儀式執行日までのこりわずかだからな・・。はやくこの牢獄から出たい気分だぜ!
ファルスの言葉に看守はこう答えた
「分かった。ではお前の手をさし出せ、話はそれからだ・・。」
ファルスは言われる通りに手をさし出した・・。
「それじゃあ、ここから出してやろう・・。空間転移!!
看守の体から魔力があふれ出した!
しかし何かがおかしかった。本来ならば空間転移の魔法は魔力をこんなにも消費する術ではなかった。それにおぞましいまでの邪悪な波導だった・・。
「こ、この野朗!!約束が・・違うぞ・・・!!があぁっ!!
ファルスはそれを知っていたが、まんまとニセ看守にだまされてしまった!!
「イヒヒヒヒ・・・、これでお前は漆黒のファルスに元通りだ!!これで思う存分神界を暴れるが良い!!
ニセ看守はファルスに闇の力を放ち、漆黒のファルスへと変貌を遂げた・・・。
「うおぉっ!!レイオス、空間のはざまでの借りを返してやるぜぇっ!!
ファルスはそう言いながら牢屋を壊し、脱獄した!!

レイオスたちが牢獄内を進んでいると、何やら騒ぎ声が聞こえてきた・・。
「牢獄の中で何かが起こったようだ!その先を進もう!!
ブレアがそう言うと、レイオスたちは階段を降り、ファルスの待つ牢屋に向かった・・。

ファルスのいる牢獄に来た全員は、目を疑った・・。
「あれはもしや・・、漆黒のファルスでは!?あいつは俺が確かにリライブしたんだが、まだ生きていたようだ!!もう一度リライブして元に戻すんだ!
レイオスたちの目に浮かんだのは紛れも無く空間のはざまで倒したはずの漆黒のファルスであった。しかしなぜこんなところにいるのか?レイオスたちは何がなんだか分からなかった・・。
「ファルス!!俺が相手だ!
レイオスがそう言うとファルスの元に向かった。
「ほう、久しぶりだなレイオス、俺は空間のはざまでの戦いで俺は昔の優しかったファルスにされた!しかし看守が現れて俺を元の闇の姿に戻してくれたのさ!!俺を止めに入った看守3巨頭も、俺の手には及ばなかったようだな!レイオスよ、今度こそ決着をつけてやる!!
ファルスが闇のオーラを放ちレイオスを威圧した!!
「今度こそお前の首を頂く!!闇黒龍波!
ファルスの手のひらから黒い竜の波動を放ち、レイオスに襲い掛かってきた!
「こんなもの、俺の術で相殺してやる!雷波導の術、雷風波!
レイオスが呼び出した雷の嵐がファルスの黒い竜の波動を打ち破った!
「さすがはレイオスだな、このぐらい強くなくてはならん!!
そう言うとファルスは闇の力を増幅させ、レイオスに攻撃を仕掛けた!
「お前をこの術で殺してやる!!空間のはざまでの戦いでは手抜きだったが、今度は本気で行くぞ!!うけてみろ我が闇の力、アビスフォース!!
ファルスが両手を天にかざすと、そのかざした両手の上に巨大な闇の球体が現れた。
「これで終わりだレイオスッ!!
ファルスはその闇の球体をレイオスに向けて投げつけた!
「しまった、ファルスの奴、こんな大技まで持っていたのか!?ならば俺もこの雷の盾でこいつを防ぎきって見せるぜ!波導の術、蒼雷守盾!
レイオスが雷の力で出来た盾でファルスの闇の球体を防ごうとした!しかし闇の球体の力が強力すぎて、たてにヒビが入っていた。
「もう誰も失いたくない!!ファルス、俺はお前を元に戻してやるぜ!!
レイオスがそう叫ぶと、盾のヒビが一瞬にして消えさった。
「な、何ぃ!!
ファルスが驚いた表情でそう言った!
「お前も分かっているはずだ。俺ではなくその闇の姿が一番許せないことを!!
レイオスがそう言うと、ファルスは頭を抱えながら叫んだ!!
「言うな、それ以上言うなーーーーっ!!
ファルスは闇の力を解放しようとしたが、彼の中でもう一人のファルスが行動を抑制していた。
「闇の力よ、これ以上俺の体を弄ぶな!!もうやめろぉっ!!
ファルスが頭を抱えてもがいている隙にレイオスはソウルリライブの体勢に入った!
「行くぞファルス、ソウルリライブ!!
レイオスの体から光の力が溢れ、ファルスの体を包み込んだ!!
「元に戻りたくないんだぁっ!!
そう言うとファルスの闇の力は完全に取り払われ、元の姿に戻った・・。

数分間後、ファルスが意識を取り戻した。
「良かった、これでファルスが生け贄になることはないわ。」
「お前心配したんだぞ!夜眠れないほどお前のことを心配してたんだぞぉ!
「ファルス、本島に良かった・・。」
全員がファルスを心配し、そう言った。
「レイオス・・、俺を助けに来たというのにまたしても迷惑かけちまったな・・。」
ファルスがレイオスにそう言った。
「お前はなぜまた闇の力に戻ったんだ?その理由を教えてくれよ。」
レイオスがファルスにこう問いかけた。
「俺はニセ看守にだまされたみたいだ・・。牢屋から逃がしてやるというのは嘘だった。結局俺を闇の姿にして神界を壊そうとする悪い看守だった・・。」
その言葉にレイオスはこう言った!
「本当の謀反人はニセ看守だ!!今から倒しに行くぞ!
レイオスたちはそう言うとファルスを引っ張ってニセ看守を探すことにした。
「ちょ・・・、ちょっと!!俺はリーダーなんだぞ!俺が前に立つんだぁ〜!
レイオスに引っ張られているファルスは痛そうにそう言った。

ニセ看守は儀式の間で犯罪者の儀式の一部始終を見ていた・・。
「ファルスを生け贄にする作戦は失敗に終わってしまった・・。こうなったら神界の大宮殿の長老神を殺し、私が長老になるのだ!
ニセ看守はそう言うと、儀式の様子を見ていた・・。

ファルスを救ったレイオスに、ニセ看守魔の手が襲い掛かろうとしていた・・。
はたしてレイオスの運命はいかに!!

 

 

 

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