新章第二十一話 RUMBLE OF THE DRAGON

 

レイオスが身構える前に、ファルスが襲い掛かってきた!
「俺から行くぜぇ!!
ファルスがレイオスに向かっていった!
しかしレイオスはファルスが向かっているのにもかかわらず目をつぶっていた・・。

「来るっ・・・!!
レイオスはそう言うと、猛スピードで向かってくるファルスの腕をつかみ、思い切り投げ飛ばした!
「何ぃっ!!この俺の動きを完全に読んでいるとは・・!?
ファルスはそう言いながら、空中で翼を広げ宙に浮かんだ。
「宙に浮いたか。ならば俺はこいつで反撃だ!!
レイオスは2本の剣をファルスに向け、強く魔力を込めた。
「仲間たちがくれた力、俺に力を貸してくれ!!エレメンタルスパーク!!
レイオスの2本の剣の先から、虹色のエネルギー弾を放った!!
「フンッ、こんな術、俺の闇の術で相殺してやる!!喰らえ、ダークウェーブ!
ファルスが手のひらから闇の波動を起こし、レイオスに向けて放った!
しかしレイオスの強い魔力が、ファルスの闇の術を打ち破った!!
「俺と仲間の熱い気持ちが、闇を打ち砕く!
レイオスの術が、ファルスの闇の力に打ち勝ったのだ!

ダメージを受けたファルスは、地面に倒れた!
「くっつ、くそぉ!!この俺がレイオスごときに負けるとは・・・。」
ファルスの言葉に、レイオスはこう言葉を返した。
「今からお前を元に戻す!!波導の秘術、ソウルリライブ!
レイオスの手から光の輪が放たれ、ファルスの周りを囲んだ。
「俺は・・、俺は闇の戦士、漆黒のファルスだぁっ!!
ファルスの闇の力が、レイオスの光の輪を打ち砕いた!
どうやらまだ体力と闇の力が残っていたらしい。

「俺がこんな術で元の優しい俺に戻ると思うかっ!!
ファルスが怒りの表情でレイオスにこう言った。
「ダメだ!まだ闇の力が残っていたんだ。もう少しダメージを与えれば・・・。」
レイオスはそう言うと、ファルスに攻撃を仕掛けた!
「受けてみろ、真・聖光斬!
レイオスが光の剣技を繰り出した!するとファルスも闇の剣技で応戦する!
「俺はお前を倒す!カオススラッシュ!!
二人の剣技がものすごい速さで繰り出された。それはもはや普通の人間では目に見えない速度であった。
レイオスとファルスは互いに剣技を受け流そうとする。
カキィン!!ガガンッ!!キンッ!!
ぶつかり合う二人の剣技により、火花が苛烈に散った!
一瞬のスキをつき、レイオスはファルスの剣技を受け流した!
「そ、そんなバカな!俺のカオススラッシュが!?
レイオスの光の剣技がファルスを切り裂いた!!
「グハァッ!!なぜ俺が・・・、俺は負けるのか・・。」
ファルスは倒れながらそう言うと、レイオスがファルスに剣を向けた。
「ファルス、もう諦めて俺の元に帰ろう。仲間たちがお前の帰りを待っているぞ!
その言葉にファルスは何かを思い出したのか、頭を抱えだした!

「俺は光迅のファルスだ。」
「ファルス、俺たちのところに帰ろう!
その言葉がファルスの頭の中をよぎった。
「ぐあああっ!!言うな、言うなぁっ!!それ以上言うなーーっ!!!
ファルスが叫び声を上げ、さらに闇の力を増幅させた、しかし!?
強力な闇の力が、ファルスを飲み込みだした!
「俺は、最強の闇の力を得るんだぁっ!!
ファルスは大きな光とともに、大きな闇の化身に形を変えた・・・。

「我が名は、邪空神ファルス!レイオスよ、俺は邪神になった!もはや誰も俺をとめることは出来ない!まずはこの空間のはざまを壊し!そしてこの世界を破壊し、全てを壊してやろう!!
ファルスはレイオスにそう言うと、いきなりファルスが攻撃を仕掛けてきた!
「我が力、思い知るがいい、アビスウインド!
強力な闇の風が、レイオスを襲う!しかしレイオスは聖なる風で反撃した!
「世界の破滅はさせない!聖波導の術、聖風波!
二つの風が相殺し、風がやんだ。
「なかなかのものだな。しかし人間ごときに神は倒せん!
ファルスがレイオスにそう言うと、レイオスがファルスにこう言った
「俺のとっておきの技でお前をやっつけてやる!!竜の力よ、俺に力を!獣化(ビーストアウト)!!
レイオスはそう言うと、竜の力を最大限に解放した!!
「ガルデクスに引き続き、何かやらかそうとしているな・・。」
ファルスはそういいながら、レイオスを見ていた。

「うおおおおっ!
レイオスは竜人に獣化し、ファルスを迎え撃つ!
「ほう、竜人になったところでお前に何が出来るというのだ・・。」
ファルスがそう言った瞬間、レイオスがファルスに向かって突進した!
「喰らえ!ドラゴンインパクト!!
高速移動に加え、回転を付け足した体当たりは、ファルスをぶっ飛ばした!
「ぐおおっ!この俺がレイオスに押されているとは・・・。この俺も上級呪文を使わざるを得なくなったな・・。」
ファルスがそう言うと、ファルスが闇の魔力を練りこみ、術を唱えた!!
「これで終わりにしてやる!!アルマゲドン!
ファルスが無数の闇の隕石を降らせ、レイオスと仲間たちを襲った!
「レイオス!自分のことよりも仲間のほうを心配しろぉっ!!
ファルスがそう言うと、レイオスは仲間のほうを見た・・。

レイオスが仲間のほうを振り向くと、仲間たちが聖なるオーラをはり、隕石の直撃を防いでいた。
そのとき仲間たちの声が聞こえてきた!
「レイオス!ここは私に任せてファルスを!
「俺もありったけの魔力を放ち、このオーラを守る!!
「ぼくは絶対に諦めない!だからファルスを助けるんだ!
仲間たちが、レイオスにそう言った
「ファルス!仲間を何だと思っているんだぁっ!!
レイオスがそう叫びながら、ファルスを殴りつけた!
「なぜだぁっ!!なぜこの俺がレイオスごときに苦戦しているんだ!!
ファルスが叫んだ。しかしレイオスがこう答えた。
「まだ分からないか!お前に今必要なのは、闇の力や強い憎しみではない!信じあう心と仲間の力だ!!
そう言うとレイオスは宙に浮かび、魔力を練りこみ始めた・・。
「ファルス、今からお前を元に戻してやるぜ!波導の秘術、ソウルリライブ!
レイオスの手から放たれた光の輪は、ファルスの周りを囲んだ!
「くっ、くそおっ!!俺は漆黒のファルス!この世界に地獄と恐怖をもたらす者だぁっ!!
ファルスが闇の力を解放したが、レイオスの光の輪によってかき消された!
「お前の野望の終わりが来たんだ!じゃあな、漆黒のファルスよ!
レイオスがそう言うと、さらに光の力を込めた。
「ぐっ・・・、ぐぐぐ・・、負けてたまるかぁっ!!
ファルスが叫び声を上げながら光の輪を外そうとするが、光の輪は体に食い込んで離れない!!
「やっ、やめろおおぉっ!!元に戻りたくないんだぁっ!!
ファルスの周りが、一瞬にして光で満ち溢れた・・。

レイオスとファルスの戦いが終わったが、空間の狭間には二人の姿は無かった・・。
気がつくとレイオスは草むらに倒れていた。
「ここは、何処なんだ・・。」
レイオスがそう言った瞬間、ファルスがそう言った
「俺にだってわからないんだ。ここが一体どんな世界なのか・・・。」
レイオスはファルスの声を聞き、ファルスの方を向いた。
そこには元の優しいファルスの姿があった。
「お、お前、本当に光迅のファルスなんだな!もとの姿に戻ってよかった!
レイオスの言葉にファルスが言った
「俺はウェルガスとの戦いの後から記憶が無くなり、俺の魂が闇に飲まれていくのを感じたんだ。それからずっと夢の中でレイオスと仲間たち、そして世界を滅ぼす悪夢に苛まれていたんだ。その悪夢の中、レイオスの言葉が光となって俺を照らしたんだ。そして俺は、長い長い悪夢から覚めたんだ!
ファルスがそう言った時、レイオスは仲間たちの姿がいないことに気がついた。
「おーい、ボルガ!リュミーネ!ブレア!いたら返事をしてくれ!
レイオスの言葉は、むなしくあたりに響き渡った・・。
「そんな・・、俺たちは 別の世界に飛ばされてきてしまったのかよ!
レイオスが困惑した表情でそう言うと、一人の良い魔物がこう言った。
「ここは神界。神様のいる国だよ。君たちの戦いで、空間のはざまが壊れちゃったんだ。」
その言葉にレイオスはこう問いかけた。
「俺の仲間たちは!?まさか死んでしまったんじゃないだろうな!?
レイオスが驚いた表情で言うと、その魔物はこう言った
「大丈夫。空間のはざまにいた人間は全員ここにつれてきた。大宮殿の長老神がここにつれてきてくれたんだよ。今から君たちを大宮殿に案内してあげるよ。ついておいで。」
レイオスは魔物につれられて神界の大宮殿へと向かうのであった・・。

ファルスとの死闘の末、ファルスを元の優しかった姿に戻すことに成功した。
突然神界にきたレイオスとファルスは、仲間達の無事を願いながら大宮殿に向かうのであった・・・。

 

 

 

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