新章第十六話 ワームロードの攻防!!(前編)

 

レイオスたちは最長老に連れられ宮殿の最下層に来た。
「ここが空間のはざまと現実空間を結ぶ唯一の道、ワームロードだ。そこを抜けたところには空間のはざまがある。そこに行く方法というのは、お主の持つダイヤと真珠を使い、その剣で空間を切り裂いてみよ!!おぬしならできるはずじゃ!
最長老がレイオスたちにこう言った。
するとレイオスが最長老にこう言い、何もないところに向けて剣を振った。
「な、なんだ!?空間が切れた・・・」
レイオスが驚いた表情でこう言った。
「さて、お主たちよ、今このワームロードに入ってしまうと、しばらくの間はここに戻れなくなってしまうが、それでよいのか?
最長老の言葉にレイオスはこう答えた。
「準備は出来てるぜ!早速空間の切れ間に飛び込むぞ!!みんな行くぞ!
レイオスがそう言うと、仲間たちが一気に空間の切れ間に飛び込んだ!
「待ってろよファルス!必ずお前を助け出してやるぜ!
「リーダーは俺にとって大切な仲間なんだ!ちょっとは俺の出番も増やしてくれよ!!
「ありがとう最長老様。これでリーダーを助けられるわ。」
「僕も行きます!決して生きて戻って来ます!」
全員は決意の言葉とともにワームロードに向かって飛び込んでいった・・。

「ここが空間のはざまへと続く道か。早速先を急ごう!
レイオスがそう言うと、全員は歩き出した。
「なんだか気味が悪いところだな。空間のはざまをつなぐ道というだけあって、さすがに暗く感じるぜ。」
ボルガがそう言うのも無理はない。
レイオスたちが今いるワームロードは、この世の裏側にある世界ともつながっていて、魑魅魍魎や悪霊、金の亡者たちが跋扈する闇の道であった。
彼らはそこを抜けて、ファルスの待つ空間のはざまに向かうのだ・・・。

しばらくワームロードを進んでいると、レイオスの前に一人の魔物がいた。
その魔物がレイオスに向かってこう言った
「お前の仲間は何をして元の優しい奴には戻らないよ、ヒヒヒ・・・。」
レイオスはその言葉に困惑していたが、惑わされなかった
「お前の言うことなど信じないぞ!ファルスは絶対俺が助けるんだ!!
レイオスはその魔物に向けて剣を振るった!
「ギ・・ギギ、せいぜい笑っているんだな。この先にいる暗黒将軍の二人は強力だ。お前たちはファルスを助ける前に暗黒将軍の二人にやられるんだ。ハハハ・・・。」
魔物は最後の言葉を残すと、消えていった・・。
「なんだったんだ、今のは?
ブレアがレイオスにこう問いかけた。
「あれは俺たちを惑わそうとする悪霊の塊だ。あんな奴なんかに惑わされたりはしない!
レイオスがこう答えると、早速ワームロードの奥深くへと進んでいった・・・。

レイオスはなんだか下水道のようなところに来てしまったようだ。
「うわっ、下水道のようなところに来てしまったが、本当にあってるかな?
レイオスは見たこともないところに来たので、不安だった・・。
「きゃぁっ!!
突然リュミーネが悲鳴をあげた。
「なんだ!魔物か!?
ブレアとボルガがリュミーネの元に駆け寄った!しかし魔物の姿が見当たらなかった・
「ネズミがいたのよ、わたしネズミ嫌いなの〜!
リュミーネはどうやらネズミに驚いていたようだ。
「なんだ、ドブネズミか、逃がしてやろう。」
ボルガがネズミをつかんで、逃がしてあげた。
「先を急ごう、いまはネズミどころでおびえている場合じゃないぜ。ネズミより怖いのは、待ち受けている暗黒将軍の2体だ!急ぐぞ!
ボルガがリュミーネにそう言うと、ワームロードを進んでいった・・・。

進んでいると、宿屋を見つけた。
「あんなところに宿屋があったなんて。早速休むぞ。」
レイオスたちは宿屋に入った。
しかし、人の気配はなかった。どうやらここは霊界の村の跡地のようだ。不気味な雰囲気をかもし出すような場所だったが、ゆっくりと休める場所だった。
「どうやら誰もいないようだから、タダで泊まれるぜ!
ボルガがそう言うと、全員は部屋に入った。

レイオスたちは部屋の中で一泊をすごした。
「さぁ行こう!
レイオスたちがワームロードを進んでいると、先に進む道の前に魔物が立っているのが見えた。
「あれは何だ?
ブレアがレイオスにこう問いかけた。するとレイオスが答えた。
「たぶん魔物だ。ゲートキーパーらしいが、良く見えないから近づかないと分からないんだ。」
レイオスがそう言うと、先を進もうとした。しかし、魔物が道をふさいでいた。
「お前がレイオスか?俺の名は暗黒将軍ガルデクスだ、ファルス率いる暗黒将軍の一人だ!お前たちを空間のはざまに行かせるわけにはいかん!!
そう言うとガルデクスがレイオスたちに襲い掛かって来た!!

「俺の力を思い知れ!ダークブリザード!
ガルデクスの手のひらから闇の吹雪が巻き起こり、レイオスたちを襲う!
「そうはさせない!ファイアトルネード!!
ブレアの炎の竜巻が、ガルデクスの闇の吹雪を相殺した!!
「ファルスは、」俺たちにそれなりの地位を与えてくれた!だから俺は負けられないんだよおっ!
ガルデクスの必殺の一撃がブレアに当たった!
「ぐわぁっ!!
ブレアはガルデクスの攻撃を受け、倒れた。
しかし、ブレアは怯むことなく立ち上がった!!
「ぼ、僕は・・・、リーダーであるファルスを・・、助けるんだ!!お前なんかに、負けてたまるか!!
ブレアは持ち前の根性で、なんとか持ちこたえた。
ブレアのピンチに仲間が駆けつけたが、ブレアが仲間たちにこう言った。
「ここは僕の戦いなんだ。邪魔をしないでくれ!
ブレアがそう言うと、ガルデクスに向かっていった。
「喰らえ、赤炎剣!!
ブレアの攻撃はガルデクスに炸裂したが、ガルデクスには効かなかった!
「フンッ!何度やっても同じなんだよぉっ!!
ガルデクスはそう言うと、ブレアを地面に殴りつけた!
ブレアは相当のダメージを受けていたが、何とか持ちこたえたようだ。
「なんて奴だ、俺の必殺の拳を二発受けて立ちあがるとはなんて野朗だ!!
ガルデクスがブレアの根性に圧倒されていた。ファルスを助けるため、絶対に負けられないという彼の強い信念だけが、彼を動かしていたのだ。
「僕は絶対に負けない!喰らえ、真・赤焔剣!!
ブレアの信念に答えたのか、新しい剣技が発動した!!
「最後の勝負だ、小僧!!
ガルデクスとブレアが最後の勝負に出た。
ブレアの剣と、ガルデクスの拳がぶつかり合った!
「うおおおおっ!!
ブレアは渾身の力でガルデクスの拳を受け流し、炎の剣技をガルデクスに向けて放った!!
「ガアアアアァァッ!暗黒将軍の一人である私がやられるとは・・・、ファルス様、すまない!!
ガルデクスはブレアの攻撃を受け、地面に倒れた。

「やった、ついに僕一人で、勝ったよ・・。」
そう言うとブレアは地面に倒れた。どうやらさっきの戦いで力を使い果たしたようだ。
「無茶しやがって、でも生きて勝ったんだからよかったぜ。」
ボルガがそう言うと、倒れているブレアを抱え、レイオスの元に来た
「やったなブレア、お前は強かったぜ!
レイオスがブレアにそう言うと、ブレアに手を当てた・・。
「波導の回復術、回復光!
レイオスが術を唱えると、ブレアの傷が回復した。
「すごいわねレイオス、波導の術だけじゃなく回復術も使えるのね!!
リュミーネがレイオスにこう言った
「ハハハ・・、まぁそれぐらいパワーアップしたということだ。先を急ぐぞ!
レイオスがそう言うと、4人は一気にワームロードを走っていった・・。

一方空間のはざまでは・・・、
「何!?ガルデクスの生命反応が消えた!!一体何が起こっているんだ!
ファルスが怒りを感じていた。
「何者かがワームロードに侵入し、ガルデクスを倒してしまったようです!
暗黒将軍の一人、ウェルガスがあせっている表情でファルスに言った。
「レイオスたちがここに攻めてきたか・・・、早速だがそこにいるレイオスを倒してまいれ!!
ファルスがウェルガスにここに来たレイオスたちを抹殺するように命令を下した
「分かりました!必ずやレイオスという者を殺して来るぞ!
そう言うとウェルガスは闇の中に消えていった・・・。

「フッフッフ、レイオス!お前の快進撃ももここまでだ!!
ファルスが不敵な笑みを浮かべながら、こう言った。

ここでレイオスたちが倒れてしまえば最後、待ち受けるの世界の破滅!!
レイオスは暗黒将軍を倒し、ファルスを取り戻すことが出来るのであろうか・・!?

 

 

 

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