新章第十五話 暗黒将軍アグロス エルジェヘの扉を開け!.

 

レイオスたちはエルジェに向かうために天空の道を走っていた・・。
「おいおい、この道はどこまで続んだよ!
レイオスがそういいながらも、果てしなく長い出口へと向かっていった・・。

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時間をかけてレイオスたちは出口付近の大きな扉の前に来た
「ふう、ここで少し休むか。この扉を開ければエルジェはもうすぐだ!
「僕たちは一緒に空間のはざまに行き、ファルスを救い出すんだ!
「空間のはざまか、どんな奴が相手だろうが負けるわけにはいかねぇな。」
「さぁ、ここまで来たんですからここでテントでも張りましょう・・。」
仲間たちが休憩しながら会話をしていた・・。
レイオスたちの意気揚々の表情。それはリーダーであるファルスを元の優しかったファルスに戻し、必ず生きて連れ戻すという使命を果たすまで、レイオスたちは諦めずに戦っているのだ・・・。
会話も終わり、リュミーネがテントを出し、全員はテントの中で一夜を過ごした・・。

朝が来た。
レイオスたちはテントをたたみ、扉を開け、中に入ろうとした・・、すると、大きな体の魔物が扉の前に回りこんだ!!
「お前!何のつもりだ!
レイオスは大きな体の魔物がレイオスたちにこう言った
「俺は暗黒将軍アグロス、ファルス率いる3人の暗黒将軍の一人だ!
アグロスはレイオスにこう言ったが、レイオスはアグロスにこう言い返した!
「ファルスは空間のはざまにいるんだな!なぜファルスが、俺たちを襲わせるためにお前のような暗黒将軍を送り込んでくるんだ!今すぐ説明しろ!
レイオスがアグロスに怒りの言葉を放った!
「そうさ、ファルスがお前を殺すために私をここに向かわせたのだが、分からぬのも無理はない、お前たちをここで倒してやる!俺の脳に「不可能」の3文字はない!!
暗黒将軍のアグロスがレイオスたちに襲い掛かってきた!!

「まずは俺からいくぜぇ!!カロリーアタック!
アグロスは丸くなり、レイオスたちに向かって転がってきた!!
「ここは俺が止める!
ボルガが怪力を発揮し、高速で転がるアグロスを押さえた。
「はあっ!!!
ボルガはアグロスを思い切り壁に向かって突き飛ばした!
アグロスは進行方向とは逆の方向に飛ばされ、壁に激突した!遠心力が掛かったのか、大きなダメージを受けたようだ。
「ぬおおおっ!この俺がここまで追い詰められるとは・・。許さん!
アグロスが怒りの表情を浮かべると、腹の贅肉を一気にレイオスたちに向かって飛ばした!発射された贅肉は一瞬のうちに石のように硬くなり、レイオスたちを襲う!
「守りの盾よ、私に力を!!アイスシールド!
リュミーネがレイオスたちを守るために、氷の盾で飛んでくる石の贅肉の直撃を免れたのだ。
「見ろ、アグロスの体格が変わっているぞ!大きな体格が一気にスリムアップしたようだ。」
レイオスはそう言うと、後ろに振り返った・・。

そこには腹の贅肉を一気にすべて飛ばして痩せたアグロスの姿がそこにあった。
「スリムアーップ!!どうだ、驚いただろう!これが俺の本気の力だ!
アグロスは痩せたことによりスピードは上がったものの、パワーが下がってしまったようだ。
「話が過ぎたようだな、喰らえ!ファイアストーム!
アグロスが炎の竜巻をレイオスたちに向かって飛ばした!
「僕の炎で相殺してやる!炎波導の術、焔!
ブレアが持っている術の中で一番強力な術を炎の竜巻にぶつけた!
炎の竜巻はブレアの術に負け、地獄の炎がアグロスを焦がした。
「ぐおおおっ!!お前たちに勝つこと自体が「不可能」だということか・・!これが俺の始めて味わう屈辱か、無念だ・・!
アグロスは最後の言葉を残し、燃え尽きた・・。

「やったぜ!では扉を開けるぞ!
レイオスたちは暗黒将軍のアグロスを倒した後、大きな扉を開け、その向こうへと足を踏み入れた!!

そこには大きな大陸が空中に浮かんでいて、下を見れば一面の青空が広がり、身が竦んでしまいそうだった。どうやらここが浮遊魔法国・エルジェだった。
「ここがエルジェか・・、早速町に行き情報収集だ!
レイオスが町に向かおうとしたとき、衛兵が止めに入った!!
「何者だ!侵略のつもりか!?
何が起こったかわからないレイオスたちは困惑した表情でこう言った。
「お、俺は仲間を助けるために、ここに来たんです。」
レイオスの言葉も、衛兵の耳には入らなかった。
「問答無用!お前を牢に連れて行く!!
衛兵がレイオスたちを連行しようとしたとき、どこからともなく声が響き渡った・・・。

「やめるのじゃ!こやつらは悪い奴ではないし、侵略も考えてはおらぬ!この4人は1000年前に天命を全うしたヴィンたちの血を受け継いでいる運命に導かれし者達じゃ!まずはこやつらを最長老の間へと連れて行くことだ!
謎の声の言葉に衛兵はこう言った
「し、しかし!!
衛兵がそう言った。すると謎の声がこう答えた
「わしの命令じゃ!最長老の間へと連れて行け!!
その言葉に納得し、衛兵が了解の言葉を言った
「わかった、今からお前たち4人を最長老の間へと導こう。浮遊石よ、俺の元に来い!ムオン!
衛兵が呪文を唱えると、空を飛ぶ石が衛兵の元に飛んできた。
「お前達、この石に乗れ!
レイオスたちは浮遊石に乗り、最長老のいる宮殿に向かった。

浮遊石は一瞬のうちに最長老のいる宮殿にたどり着いた。
「ここが最長老がいる宮殿だ。くれぐれも無礼なまねをせぬようにな。」
衛兵がそう言うと、レイオスたちを最長老の間に案内してくれた・・。

「最長老様、謎の声のお導きによりこの4人を連れてまいりました!
衛兵が最長老にこう言った。すると最長老は笑いながらこう答えた。
「ハハハ・・、その声の主は私じゃ。おぬしたち4人をここに連れてくるために、秘術である風の声(ウインドワーズ)という術でこの4人を天空の道にワープさせたのじゃ。」
最長老がこう言うと、レイオスが最長老に問いかけた。
「俺達は空間のはざまに行きたいんだけど、行く方法を教えてくれないか?
レイオスの言葉に最長老はこう答えた。
「フム、おぬしの言うことはお見通しじゃ。先ほど時の神様のディアスから話は聞いておる。おぬしの持っている真珠とダイヤを使い、空間をゆがませることが出来るのじゃ。空間のはざまへの唯一の扉は、この宮殿の最下層にある祭壇でダイヤと真珠をおくことで、空間が歪み、空間のはざまにいけるのじゃ。
空間のはざまに向かう前にまずはわしの魔力をお前に与えよう!
そう言うと最長老はレイオスたちに向けて魔力を放った!
「カァーッツ!!
最長老が叫ぶと、レイオスたち4人の体に一気に力と魔力が注ぎ込まれた!
「これでおぬし達は上級魔法が使えるようになった。そしてルーナの血を受け継ぐリュミーネよ、おぬしには異次元から魔物を召喚できる召喚術が身についているはずじゃ。そしてジョンの血を受け継ぐブレアにもその召喚術が出来るようになっている。そしてヴィンの血を受け継ぐ者、レイオスよ、おぬしには凄まじい波導の力が備わった。そして、秘術の中の秘術・ソウルリライブという術を授けよう。その術は闇に染まった人間を元に戻すことの出来る唯一の術じゃ。その術を使い、ファルスという闇に魅入られし者を救い出すのじゃ!!
最長老がそう言うと、レイオスたちを最下層へと案内したのであった・・・。

レイオスたちは、空間のはざまへと突入し、ファルスを救い出すことが出来るのか!?
闇に染まったファルスを助け出せるのはレイオスたち4人の勇者しかいないのである!

 

 

 

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