第十九話 DESTROY THE DARKNESS QUEEN

 

ヴィンたちは平和記念塔の最上階へとやってきた。そこにはクイーンのシルフィアがいた。
「ようこそ、ホーリークルセイダーズの総本山、平和記念塔へ。あなたたちがヴィクトリアス城から奪われた宝石を取り返すためにここに来ることは知っていたわ。闇の世界から呼び出した魔将軍をすべてやっつけたことも、魔法の国エルジェでベルフェルトと戦ったことも全部私は知っているわ。」
クイーンのシルフィアがこう言った
「なぜ俺たちの旅の出来事を知っている!?お前はここから一歩も外に出たことがないのに?
ヴィンは困惑しながらこう言った
「なぜならば私は世界の全てを見ることが出来るのよ。実は私は古代人の末裔なの。だからこんな神のような能力を身に着けているのよ。あなたたちのような屑とは違ってね。」
シルフィアがヴィンたちを嘲笑した
「おい!屑とは何だよ!人間は全てが神と言う存在ではない!人間はすべて平等であってこそ成り立つんだ!だがお前には何度言っても聞く耳を持たないから無理だな!
ヴィンはシルフィアにこう言い返した
「フフフ・・・・。いいでしょう。女王である私をここまで馬鹿にしてくれたわね。あなたたちを浄化してあげるわ!」
シルフィアがヴィンたちに襲い掛かってきた!

「まずはヴィン!あなたから先に浄化してやるわ!エアブレード!
シルフィアの手のひらから発せられた風の刃がヴィンを襲う!
「こんな攻撃、オレには通用しないぜ!波導の術!魔封逆波!
ヴィンの手からオーラが発生し、クイーンの術が自分に跳ね返ってきた!
「ぎゃぁ!
風の刃がシルフィアに命中した!
「お、おのれ!よくも私に傷をつけてくれたわね!あなたたちはここで浄化される運命にあるのよ!出でよ!バルサード!
シルフィアがガーディアンのバルサードを召喚した!
「こんなもの、僕の召喚術で倒してやる!
「待って。私とあなたの召喚術を合わせて召喚するとより強い召喚獣が生まれるわ。」
ルーナがそう言うと、二人はともに魔力を練りこみ始めた。
「ヴィン!私とジョンが魔力を練りこむ間時間稼ぎをお願い!
ルーナがヴィンにこう言った
「分かったぜ!俺が奴をひきつけている間に魔力を練りこむんだ!
ヴィンはそう言うと、シルフィアとの戦いに戻っていった

「そんな屑みたいな人間が集まると一体何が起こるというの?あなたみたいな屑人間は浄化されるのみだわ。私が二つの宝石の力を使えば、世界中の人間どもを浄化し、私が新しい世界の神様になるのよ。広い広い世界に私だけが生きている!そうすることも可能だわ。フフフ、憎みなさい、あなた達人間をこんな脆い屑のようなものを作った神を!
シルフィアがヴィンにこう話した。
「おれはこんな世界なんてイヤだね。お前しかいない世界はさびしいだけだ!こんな事をして何の得になるんだ!絶対に人間を消させない、だから俺は戦うんだ!
ヴィンは威圧のこもった言葉でシルフィアに反論した。

ヴィンはシルフィアに刃を向けた!しかしバルサードの剣がヴィンを襲った!
「ぐわぁ!!
ヴィンはバルサードに剣で斬りつけたが、間一髪剣を盾にし最小限のダメージに抑えた
「なんて強さだ!召喚獣と一戦を交えるのは初めてだからな。」
そう言うとヴィンはバルサードの剣を弾き飛ばした!
「カキィン!!
バルサードの剣が地面に落ちた。
「さぁクイーン、なぜそこまでして人間を浄化しようとするんだ!
ヴィンがクイーンに怒りのこもった言葉で威圧した

「人間を浄化する?それは当たり前のことよ。私はこのこんな屑で知能の低い人間どもを浄化し、新たなる世界を作るため、私の邪魔をするあなたたちを決して許さないわ。この術で一つ残らず消えなさい・・・・。波導の秘術!暗黒浄化波!
シルフィアが術を唱えた途端、突然風が吹き出した・・・・。

「なんだこの風は?
ヴィンは困惑しながらこう言った
「この風はあなたたちを浄化する風よ。一時間もすればあなた達は完全に浄化され、最後には消えてなくなる波導の風よ。今のところどんな魔法でも回復できないわ。そのまま消えてなくなりなさい!
シルフィアがヴィンたちにこう言った
「お待たせ!ヴィンが必死で時間稼ぎをしてくれたおかげで召喚できそうだ!
ジョンとルーナは一気に魔力を解放した!
「出でよ!合成召喚獣!チャルメイラ!!
ジョンとルーナはチャルメイラを呼び出した。
「チャルメイラ!まずはあのクイーンのガーディアンをやっつけろ!!
チャルメイラはバルサードをに杖を振った!
「おいしい味噌ラーメンになぁれ!ホイッ!!

ナレーション「説明しよう!チャルメイラの杖は、相手をラーメンに変える魔法の弾を放つぞ!ラーメンになった相手は、チャルメイラの今夜のご飯にされてしまうのだ!!

バルサードは杖の魔力によっておいしいラーメンにされた!
「んぐんぐ・・・・・。ご馳走様!
チャルメイラはラーメンと化したバルサードを食べ、チャルメイラは異世界へと帰っていった・・。

「私のバルサードが・・・・、おのれ!私のガーディアンを!私の最大の強化系の術であなたたちを葬ってあげるわ!強化の秘術!シルフィード!!
シルフィアが強化系の術を使い、両腕が鳥のような翼になり、両足が鋭い鉤爪に変化し、シルフィアは怪鳥のような魔物と化した!
「あなた達は浄化される運命なのよ!喰らいなさい!デスハリケーン!!
シルフィアが翼を羽ばたかせると黒い突風が吹き荒れた!
「人間が浄化されるなんて絶対にさせない!この聖なる秘術であなたを倒すわ!わが血に眠る聖なる力よ、私に大きな光を纏いて邪悪なるものを討ち滅ぼさん!セイントジャスティス!!
ルーナが光の波動を放った!その瞬間シルフィアに強い聖なる光を浴びせた!
「なんだその光は!私の力が・・・・、ギャァァッッ!!
シルフィアが大きな聖なる力を受け、地面に倒れた

「わ、私は・・・・、人間を浄化するんだ・・・。必ずだ、どんなことをしても・・・。必ず私は天に立つんだ!!
傷ついたシルフィアが叫んだ、しかし!?
「波導の術!邪悪殲滅槍!
グサァッ!!
「がはぁ!な・・・・、なぜだ・・・、ベルフェルトめ、裏切りよったなぁ・・・・!!
ベルフェルトがシルフィアの心臓を波導の槍で貫いた
「フッ、驕りが過ぎるぞクイーン・シルフィア!ヴィンの言うとおり、最初から誰も神のような能力を持ってなどいない!君も、僕も!すべての神でさえも!
ベルフェルトの周りに強い風が吹き、髪形が変わり始めた!
「これが私の本性だ!びっくりしたかね。私は人間と魔族を隔てる魔人だ。つまり生まれた場所は闇の世界だ!私はシルフィアとヴィンたちと戦う前にその闇の世界に行っていたんだ。二つの宝石を闇の世界にある私の居城である闇の宮殿(ダークシュライネ)という場所に封じ込めた。しかしその宮殿の周りには4つの結界があり、四天王にその結界石を守らせているんだよ。勿論その四天王はとてつもなく強い。たぶん君たちが戦いを挑んでも勝つ確立は1%も満たないんだけどね。」
ベルフェルトはこうヴィンたちに言った
「貴様と戦うのを待っていたんだぜ!ベルフェルト!魔法の国での借りを返してもらうぜ!
ヴィンがベルフェルトに怒りのこもった言葉を放った!
「いいだろう、真の姿の私の力を見せてやろう。死んでも知らぬぞ!
ヴィンたちはベルフェルトに戦いを挑んだ!

「ベルフェルト!お前の好きにはさせない!フレアバースト!!
ジョンが高温の炎の渦をベルフェルトに向かってはなった!!
「そんな術、俺に通用するとでも思ったかぁ!闇魔道の術!邪狂炎殺波!!
ベルフェルトがジョンに闇の力のこもった火炎を手のひらから放った!
「ぐわぁっ!
ジョンはその場に倒れ、死んでしまった!

「ジョン!!よくも私の仲間を・・・・!受けてみなさい!ホーリーボルト!
ルーナがベルフェルトに聖なる波動を放った!しかしベルフェルトにはじき返されてしまった!
「ハハハ、聖なる呪文は闇の力でかき消してやったわ!死ね!闇魔道の術!滅紫魂壊!
ベルフェルトはルーナに死の波導を送った!
「ぐ・・・・、なんて強さなの・・・・・・・」
ルーナはその場に倒れ、息絶えた・・・・。

「よくもジョンとルーナを!許さないぞ!波導の秘術!鳴動烈火!
ヴィンは怒りとともに波導の術を唱えた!ベルフェルトの周りに地割れが起き、火山の砲台が次々と現れた。
「ほう、エルジェであったときとは違うようだな、ヴィンよ!しかし!私はお前たちと違うということをォ今ここで教えてやろう!
火山の砲台から次々と火炎弾を発射するが、ベルフェルトはオーラを纏い身を守った。
「波導の術!完璧防膜(パーフェクトバリア)だ!もはや私には、触れることすら出来ないし、ダメージを与えることも出来ない。もはや君に勝ち目は無いということだ。」
ベルフェルトはヴィンを挑発する、しかしヴィンは
「例えお前がバリアーを貼ろうが、俺は絶対に負けるわけには行かないんだ!死んでいった仲間のためにも、俺はお前に勝つ!波導の秘術!聖光雷貫波!
ヴィンが雷神を呼び出した!その呼び出した雷神が聖なる雷の波動を放った!
「私もこんな危険な術を使いたくなかった、私も人間を浄化する計画を果たすためにお前を抹殺する!闇波導の術!轟雷爆力波!
ベルフェルトの手のひらから強い闇の力の電撃の力を放った!!
「負けてたまるか!こっちだってお前の野望を阻止するためにお前を倒すんだ!
ヴィンとベルフェルトの術がぶつかり合った!しかしヴィンの術がベルフェルトの術に敗れてしまった!
「ぐわあぁっ!
ヴィンは強い闇の電撃を受けて、その場に崩れ落ちた!
「そ、そんな・・・・・、おれの波導の術が・・・・・、ぐふっ!
そのままヴィンは死んでしまった!

「これで邪魔するものはいなくなった・・・。これからは、私がこの世界の頂点に立つ。」
そう言うとベルフェルトは闇の世界へと消えていった・・・・。

ヴィンたちは無残にも、ベルフェルトに殺されてしまった・・・・・。
彼らが死んだ今、一体誰が世界を守れるというのだ!

世界の滅亡の日まで、あと6日
ベルフェルトに殺されてしまったヴィンたちに、未来はあるのか!?
このままでは、世界は・・・・・・!?

 

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