第十七話 平和記念塔の悪魔

 

ヴィンたちは平和記念塔の前にあるホーリークルセイダーズの詰め所兼強制収容所に突入した。
その中でヴィンたちは驚愕した。

「なんだこれは!人々が奴隷のように働かされているではないか!?
ヴィンは奴隷として働かされている人たちを見て怒りを感じた。
「ここはホーリークルセイダーズによってここに連れて来られた人は、ここで拷問のような仕打ちを受けることになるのよ。強制労働所では、罪も無い人がここに連れてこられて無理やり働かされているの。一刻も早く奴隷たちを解放しましょう。」
ルーナはヴィンたちに奴隷たちを解放するようにこう言った。
「分かったぜ。俺もこの強制収容所にはもう腹が立った。おれもルーナの意見に賛成だな。早速強制労働所にいき、奴隷を解放してやるぜ!
ヴィンたちはこの強制収容所にいる奴隷を解放するために、強制労働所に向かった・・・

強制労働所に来たヴィンは、早速2人の教官にこう言った
「おい、お前たち、奴隷たちを今すぐ解放しろ!罪も無い人々が働かされているのは見ていてもう我慢ならん!
ヴィンは怒りの混じった声で2人の教官にこう言い放った!
「何だお前たちは!お前たちもここにいる囚人のように抵抗できないように痛めつけてやろう。ムチ男どもよ、こいつらを痛めつけてあげなさい。」
教官の声を聞いたムチ男がいっせいにヴィンを取り囲んだ。

「こんなザコ一発で倒してやる!炎よ、不浄な者を焦がせ!波導の術!業火風!
ヴィンたちの周りにすさまじい炎の風が巻き起こりムチ男は全員一瞬にして黒焦げになった。
「許しませんよ、私のかわいいムチ男が・・・、あなた達、絶対に殺してやる。私たちの本当の姿を見せてあげましょう・・。」
そう言うと2人の教官が正体を現した!

「これが私たちの正体だ!囚人にこの姿を見せたことなど一つもなかったのにお前のおかげで本当の姿を晒す羽目になった!これもお前のせいだ、俺の名前はエクスキューターだ!魔界の処刑場で何人もの首を刎ねた魔物よ!
「そして私の名はラキュラ、昔は魔将軍候補として謳われていたけれど、ミストリィ(現魔将軍)にその座を取られちゃたのよ!キーッ!くやしい、あんたたちでうさ晴らしをしてあげるわ!覚悟なさい!
正体を現した二人がこう言った!
「まずは私が相手をしてさし上げますわ!ダークウイング!
ラキュラが背中の翼に闇の力を纏いヴィンたちに向かってきた!
「こんなものこうしてやる!波導の術!蒼雷守盾!
ヴィンが呼び出した盾によりラキュラは盾に思い切り激突した!
「きゃぁっ、不意打ちとは卑怯よ!ちゃんと戦いなさいよ!
ラキュラの言葉にルーナは
「悪いけど私たちは負けるわけには行かないわ!闇を焼き尽くす大きな光!セイントビッグバン!!
ルーナが両手をラキュラに向けてかざすと、大きな聖なるエネルギーがラキュラを焼き尽くした。
「わ、私は、魔将軍になりたかったのに・・・・・・!
そう言うとラキュラは灰になった。

一方ジョンはエクスキューターと戦っていた。
「ヴィン、ルーナ!一人ではとてもじゃかなわない!援護をお願い!
ジョンがヴィンたちに援護するように言った
「待たせたな!ジョン!今から援護するぜ!波導の術!水蓮!
ヴィンはレンコン型の水の回転砲台でエクスキューターを攻撃する
エクスキューターがダメージを受けている間に、ルーナは魔力を練り上げていた。
「よし、準備完了よ!行け!ギガントザウルス!こいつの首を刎ねちゃいな!
ギガントザウルスがすかさずエクスキューターを大きな爪で切り裂いた!
「がはぁ!!
エクスキューターは大きなダメージを受けて、地面に倒れた。
「今のうちよ、ジョン。あなたの手で止めをさして上げて!
ルーナがジョンに止めをさすように言った。
「では行きますよ、光迅斬首剣!!
ジョンの剣がエクスキューターの首を刎ねた。
「やったぞ、これで奴隷を解放できるぜ!
ヴィンたちは早速奴隷を収容所の外に連れ出した・・・・。

囚人たちが歓喜の声を上げた!
「ありがとう!若者よ。君たちのおかげで私たちは救われた。礼を言うぞ!
「おおっ、外の空気と太陽の光を浴びるのは何年ぶりだろうか。君たちのおかげだ!ありがとう!
「勇者よ、私たちを救ってくれてありがとうございました!!
「この収容所は私たちが撤去します。どうもありがとうございました。」
ヴィンたちの活躍で、多くの命が救われた。
奴隷たちは、スノウランドの村に向かっていった。

強制収容所を抜けたヴィンたちは、平和記念塔の前で話をしていた。
「いよいよだな、この塔にベルフェルトがいるんだな。絶対にこの前の借りを倍にして返してやるぜ」
「クイーンのシルフィアとベルフェルトを止めるために、ヴィクトリアスの宝石を取り戻すための最後の戦いになりそうだね。」
「この平和記念塔に、二つの宝石の気配を感じるわ。はやいとこ宝石を取り返しに行きましょう。」
ヴィンたちはそう言いながら、平和記念塔の中に入っていった。

平和記念塔の中に入ったヴィンは、何処からともなく声が聞こえてきた
「フフフ・・・・・、馬鹿な子が平和記念塔に入ってきたわ。ここがあなたたちの墓場になるわよ。」
その声の正体はクイーンのシルフィアだった。
「シルフィア!おれがお前を倒しに行くから待ってろ!
ヴィンの声が平和記念塔に響き渡った。

最後の戦いが、今始まろうとしている・・・・・・。
はたしてヴィンは世界を救うことが出来るのであろうか・・・

世界の滅亡の日まで、あと8日
平和記念塔を舞台に、クイーンとベルフェルトの野望が渦巻いていた。

 

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