第十六話 元魔将軍の試練 炸裂する鳴動烈火!

 

ヴィンと元魔将軍デイモスとの一対一の試練が始まった。

「決して手加減はせぬ!本気で掛かって来い!
デイモスは威圧のこもった言葉でヴィンを圧倒する。
「望むところだ!本気で向かってやるぜ!
ヴィンはデイモスにこう言った
「威勢だけはいいようだが、わしの波導の術の力をなめないで頂こう。波導の術!電光波!
電撃のレーザーがヴィンに襲い掛かる!しかしヴィンはそれをかわした!
「すばやさでかわすのではなく、波導の術でそれを相殺してみろ!波導の術!水牙咬!
水で出来た大きな蛇の牙がヴィンを襲う!
「こうすりゃいいんだろ!波導の術!水蓮!
ヴィンがレンコンのようなものを呼び出した。するとレンコンのようなものが回転しながら水弾を放った!回転と遠心力が加わった水弾は、水の蛇を打ち破った!
「ぐわぁっ!
水の弾はデイモスに一発当たった。
「こんなものではわしは倒せぬ!休む暇など無いぞ!波導の術!雹破弾!
大きな氷の弾がヴィンめがけて向かってきた!
「くそっ、これは炎の術で相殺だ!波導の術!炎風撃!
炎の弾は雹弾をみるみるうちに溶かしていく!
「やった!次はおれの番だ!波導の術!疾風斬!
風の刃がデイモスを斬り付けた!
「なかなかやるな、次は私から行くぞ!波導の秘術!轟雷波!
すさまじい雷の光線がヴィンを襲う!
「あれは!?ベルフェルトが使っていた術だ。こいつをよけるのはほぼ不可能だが、この術しかないんだ!波導の術!蒼雷守盾!!
ヴィンは雷の光線を盾を使うことで、真っ二つにすることが出来た。
「な、なんと、波導の秘術が!?かわされるとは!
デイモスが最大術をかわしたことに驚愕していた。
「おれの魔力は、見たこともないようなほどにあがってきている!これが試練の成果か!今何かを閃いた!そう、波導の秘術だ!いまこそこいつを使うぜ!波導の秘術!鳴動烈火!!
ヴィンが術を唱えた途端!デイモスの周りに地割れが起きた。そして、地割れのそこから火山のような砲台が次々と現れた!その火山の砲台から吹き上げてきたのは大きな溶岩の弾だった!デイモスは必死によけようとしたが、溶岩の弾が命中した。
「がはぁっ!
デイモスはその場に倒れた!

「やった!これで試練を乗り越えることが出来たぞ!
ヴィンが喜びながら歓喜の声を上げる
「お前の力、見せてもらった。お前の波導の魔術は、ベルフェルトを超えるほどの力じゃ。わしが魔力を上げると、お前は波導の術をマスターできるほどになるぞ!では、お前の体に波導のパワーを送り込んでやろう!カァーッ!!!
デイモスがヴィンの頭に手を当てると、大きな波導のエネルギーを送り込んだ!
「おおっ、おれの魔力が格段とあがったぜ!
「力も、すばやさも、魔力も力が増したであろう。そうじゃ、お前にはこの装備をやろう。」
そう言うとデイモスは倉庫の中から何かを取り出した。
「そうそう、この服と剣と手袋があった!こいつを着るがいい。」
ヴィンはその剣と服と手袋を装備した。
「かっこいいな!ありがとよ!
ヴィンが装備品をもらい喜んだ。
「そいつは波導の3装備といわれたものだ。まずはこの「波導の剣」だが、こいつは波導の力を持つものにしか扱えないぞ。また、道具として使うと、自分の下がった能力を打ち消し、相手の特殊効果を打ち消す効果がある。ぜひ使ってくれ!もう一つは、この「波導のローブ」じゃがあ、こいつはすべての状態変化の術をかき消してくれるのじゃ。また、すべての属性のダメージを防いでくれるという優れものじゃ。最後にこの「波導の手袋」というものについて話そう。こいつは波導の術者の魔力を増幅するという手袋じゃ。これを身に着けて、仲間とともにヴィクトリアスから盗まれた二つの宝石を取り戻してくれ!まずは平和記念塔に向かい、クイーンを止めるのじゃ!ベルフェルトはもう闇の世界に行ってしまっているのかもしれない。だが一つだけ方法がある。平和記念塔の頂上で両手を天にかざし、「波導は我にあり!」と叫ぶのじゃ。そうすればおのずと闇の世界への扉が開けるであろう。さぁ、もうここには用はないはずだ!そろそろ行くときじゃ。」
デイモスはそう言うとヴィンを仲間の待つ大広間につれてきた。

「ヴィン!待っていたよ!きっとこの試練を乗り越えられると信じていたよ。」
「ヴィン、服装がずいぶん派手になったね。魔力の波長も大きく上がっているわ。さぁ、平和記念塔に向かいましょう!
仲間たちがヴィンに言った
「それでは、おれたちは平和記念塔に行ってくるぜ!
ヴィンはそう言ってスノウランドを後にした・・・・・。

しばらく歩いていると大きな岩山が道をふさいでいた。
「たしかここでマグマの杖を使えば岩山が消えるって言ってたわね。
ルーナはそう言うと、マグマの杖を岩山の前の地面に刺し、呪文を唱えた!

「荒れ狂う大地のそこから生まれし溶岩よ、今こそ深き眠りより目覚めん!

ルーナが呪文を唱えた瞬間!岩山が杖から発せられたマグマによって、どんどん道が開けていった。
「やった!これで平和記念塔にいけるぜ!
ヴィンは平和記念塔に向かって行った。

平和記念塔の前に来たヴィンは、ホーリークルセイダーズの詰め所兼強制収容所に到着した。
「どうやらここを抜けないと平和記念塔に入れないようだね。」
「みんな気を引き締めて!ここからは強敵が襲ってくるから注意が必要のようね。」
仲間たちはこの先の詰め所兼強制収容所に向かう前に作戦を立てていた。
「ようし、この建物の中に入るぞ!
ヴィンが建物の中に入った。
しかし、ホーリークルセイダーズの戦闘員に襲われた!
「お前たちはなんだ!ここに入るつもりか!まずはこのおれが相手になってやろう!
ホーリークルセイダーズの戦闘員がいきなり襲い掛かってきた!

「まずはおれが相手になってやるぜ!
そう言うとヴィンが魔力を練りこみ始めた!
「くらえ!波導の術!水蓮!
レンコンのようなものから回転しながら勢い良く水弾が戦闘員に容赦なく降り注いだ!
「うわぁっ!!
ヴィンは戦闘員を全員仕留めた!

「おお、おれの低級の呪文がこんなに強くなっている!これが試練の成果か!
「すごい、ぼくよりも魔力が上がっている!
「私の魔力の少し上のクラスだわ。驚きましたわ。」
ヴィンは強くなった力に驚いていた。

ホーリークルセイダーズの戦闘員をやっつけたヴィンたちは、詰め所兼強制収容所に向かうのであった。

世界の滅亡の日まで、あと9日
平和記念塔に行くためにヴィンは詰め所兼強制収容所に向かうのであった・・・・。

 

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