第九話 ジークリンデ急襲!!

 

 ブリュンヒルデの妹のゲルヒルデを仲間に加え、フォル・エクリスの街を後にしたリリシアは、白き王によって占拠されたルーズ・ケープを解放するべく、エステア草原へと足を進めていた。途中ヒルデの命令を受けたホワイトシャドウたちの襲撃もあったが、仲間たちのおかげで退けることができた。しかしリーダー格のホワイトシャドウとの戦いでディンゴが負傷したため、一同は川の近くでテントを張り、野宿をすることにした。

 

 リリシアたちがエステア草原で野宿をしている中、玉座に腰掛ける白き王に寄り添うブリュンヒルデの前に、五人の戦乙女の一人であるジークリンデが現れ、そう伝える。

「スクルドに引き続き、フレイヤまで倒されたか……。ブリュンヒルデ様よ、次は私が向かおうか…。」

「そうね……。あの二人は失敗したけど、力の強いあなたならリリシアを倒せそうね。あなたのその大剣で、あの忌々しいリリシアを真っ二つに切り裂いてちょうだい……。」

その言葉の後、ジークリンデはヒルデに一礼してその場をを去ろうとしたその時、ヒルデが呼び止める。

 「待ってちょうだいジークリンデ…ホワイトシャドウたちの証言によると、リリシアはエクリス山地あたりで目撃したって言っていたわ。まぁ王宮へと向かっているからこの先のエステア草原にいるかもしれないわね……。それじゃあ行ってきてちょうだいね。」

ジークリンデは背中に翼を生やすと、翼を羽ばたかせてエステア草原の方角へと飛び去っていく。ジークリンデが去った後、白き王は玉座から離れ、寝室へと向かっていく。

「もうそろそろ寝るとするか…。ブリュンヒルデよ、君には夜伽の相手をしてもらうぞ……。私と共に部屋に来たまえ。」

白き王の後を追うように、ヒルデは寝室へと向かっていく。白き王は寝室へと来るなり、ヒルデの体を強く抱きしめ、口づけをする。

「白き王様。今夜はあなたに尽くして差し上げますわ……♪」

その言葉と共に、ヒルデは身を包む黒衣を脱ぎ捨て、一糸纏わぬ姿となる。全裸となったヒルデは白き王の服に手をかけ、徐々に脱がしていく。

 「服が窮屈で私の逸物が悲鳴をあげているぞ……。早く私を裸にしてくれいっ!!

窮屈な衣服を脱がし白き王を一糸纏わぬ姿にした後、ヒルデは白き王をベッドへと誘う。

「うふふ♪いつでも押し倒していいわよ…。早くしないと私部屋から出ちゃうわよぉ……。」

「君がそう言うのなら、私がいつでも夜伽の相手をしてやろう……。」

白き王はヒルデをベッドに押し倒した後、乳房を鷲づかみにし、突起を吸い始める。

「ああっ……白き王様ぁ…。今夜も私を気持ちよくしてねぇ……♪」

娼婦のように卑猥な行為をねだりつづけるヒルデの誘惑に、白き王はヒルデの乳房から唇を離し、秘唇に唇を近づけ、舐め始める。

 「自ら誘惑し快楽を求めるとは……君は初めての交尾の時とは変わったな。では始めようか…。」

いやらしい音を立てて秘唇を舐める白き王の行為に、ヒルデは襲い来る快楽のあまり体を震わせる。

「ひああっ……!!もっと舐めてくださいぃっ!!

秘唇を舐められているヒルデは、嬌声をもらしながら快楽に溺れていた。その言葉に白き王は秘唇を舐めるスピードを上げ、ヒルデにさらに快感を与える。

「ぢゅるるっ……。ぢゅるぢゅるっ…。」

白き王の寝室に、淫らな音が響き渡る。秘唇を舐める白き王は、自らの舌をヒルデの蜜壷の中に挿入し、ゆっくりと出し入れする。

「ひあぁんっ……。そんなことされたら…私、イッちゃうっ……。」

白き王の舌によって膣壁が擦られるたびに、ヒルデの体が小刻みに震えだす。白き王は頭を前後に動かし、舌でヒルデの膣壁を掻き分けていく。

 「ひあっ…ああぁんっ!!ダメぇ……!!

膣壁を擦る白き王の舌の律動に、ヒルデは愉悦の表情を浮かべる。白き王は自らの舌を膣内から抜くと、反り返った肉竿をヒルデに見せ付ける。

「ブリュンヒルデよ、次は大きくなった私の肉竿を舐めてもらおうか…。」

「相変わらず大きいですわね……。私のお口であなたの逸物の憤りを鎮めてさしあげますわ♪」

ヒルデは反り返った白き王の大きな肉竿を口に含むと、首を前後に動かし始める。口の中に含まれた肉竿に、ヒルデの唾液が絡みついてさらに感度を高める。

「はむぅっ…ぢゅるるっ……。んっ…ちゅぷっ……。」

ヒルデが首が前後に動かされるたび、白き王は快楽に打ち震える。肉竿で得た快感が脳に伝わり、肉竿が徐々に脈打ち始める。

 「ダメだ…気持ちよすぎるっ!!

口淫の快感に耐え切れず、白き王は必死に快感を我慢していた。そんな白き王をよそに、ヒルデは口の中で白き王の肉竿を愛撫し続ける。

「んちゅうっ……じゅるじゅるっ……んふぅっ…!!ちゅるっ………ちゅぱっ…ぢゅううっ…。」

卑猥な音を立てながら愛撫を続けるヒルデは、肉竿が徐々に脈打ちだしているのを口の中で感じていた。もうそろそろ射精を迎えそうだということを感じたヒルデは、白き王の肉竿を口から抜き、乳房の谷間にそれを挟み、扱き始める。

 「うふふっ♪最後は胸で気持ちよくしてあげるわ…♪白き王様、いっぱい出してちょうだいね。」

白き王の肉竿を乳房で扱きながら、肉竿に口に含み愛撫を始める。その極上の奉仕に、白き王は凄まじい快楽に襲われていた。

「胸と口で両方で私の肉竿を責められたら……もう我慢できそうにないっ!!

「ぢゅるっ……れろれろれろ………。じゅううっ…じゅるじゅるっ…んくぅっ!!

ヒルデの口の中で、白き王の肉竿が激しく脈打ちだす。

 「ダメだっ!!ブリュンヒルデよっ……もう出そ……うっ!!!

その言葉の後、激しい快楽の波に耐え切れず、白き王はヒルデの口の中で射精を迎える。ヒルデは口の中で先ほど出された白き王の精液を舌で転がした後、喉の奥へと流し込む。

「れろれろ……ずずずっ…こくこくっ………。」

白き王の精液を飲んだ後、ヒルデは射精を終えた肉竿についた残滓を舐め、肉竿を綺麗にする。

 「私の逸物から出たものを飲んでくれるとは上出来ではないか……。今日の夜伽は終わりにしよう。」

白き王が服を着ると、そのままベッドに寝転がり、眠りにつく。ヒルデは黒衣を身にまとった後、ぼっどに横たわる白き王に寄り添い、耳元でそう囁く。

「ふふっ…♪今夜は一緒に寝てあげるわ、白き王様ぁ…♪」

ヒルデがそう囁いた後、白き王に寄り添いながら眠りにつくのであった……。

 

 リリシアたちがテントの中で眠っている中、ディンゴとゲルヒルデが焚き火を囲んでテントの見張りをしていた。ゲルヒルデはこれからの旅に備えて体力の回復する薬を調合していた。

「さぁて…旅に備えて回復薬を作らなきゃね……。ディンちゃん、川の水を汲んできてくれない……。今ちょっと調合で手が離せないのぉ…。」

水汲みを頼まれたディンゴは、瓶を片手に川のほうへと向かっていく。清らかな川の水を瓶一杯に汲むと、ゲルヒルデに川の水の入った瓶を渡す。

 「ありがとう……ディンちゃんっ♪お姉さん、がんばってみんなの分の回復薬を調合するわよ…!!

張り切った表情のゲルヒルデは、回復薬の調合を始める。薬草と青林檎をすり潰した後、水を加えて数時間熟成させる。熟成させることにより薬草の成分が水に溶け、青林檎の甘味成分が混ざり苦味が消える上に回復力が増すというのだ。

「そうだな……ゲルヒルデよ、もうそろそろテントの中に入ろう。睡眠をとらないと、旅の途中で倒れちゃうかもしれないぜ…。」

ディンゴは焚き火を消すと、ゲルヒルデとともにテントの中に入り、眠りにつく。一方その頃エステイシア上空を飛ぶジークリンデは、リリシアを討伐すべく草原のほうへと向かっていた。

 「エステア草原にて魔力反応があった。しかしこの暗闇では何も見えん…。まぁどこかで朝を待つとしよう……。」

暗闇ではリリシアとその仲間たちを見つけることが困難だと判断したジークリンデは、近くの大きな木に登り、朝を待つことにした。

 

 テントの中で一夜を過ごしたリリシアたちは、テントを片付けた後、ルーズ・ケープへと向けて再び足取りを進めていた。

「みなさん…昨日の夜に回復薬をたくさん調合しましたので、傷ついたときはいつでも使ってくださいね……。私、回復薬の調合には自身があるんですの…♪」

ゲルヒルデが昨日の夜に作ってくれた回復薬を受け取ると、仲間たちは鞄の中に入れる。

「なぜか林檎のにおいがするわね……。隠し味に何か入れたの?

「ええ…その通りですわリリシア様。薬草独特の苦味を消すために青林檎を加えました…。リリシア様、是非とも私の作った回復薬を飲んでくださいね……うふふっ♪」

ゲルヒルデはお手製の回復薬をリリシアに手渡した後、笑顔の表情でディンゴのもとへと向かっていく。

 「ディンちゃん…傷ついたらこの私が調合した特製の回復薬をごっくんしてください♪」

その言葉に、ディンゴは嬉しそうな表情を浮かべる。

「ありがとう……。君が作ってくれた特製の回復薬、ありがたく使わせてもらうぜ。おっ、そろそろエステイシアの街が見えてきたな。リリシア、ここは寄ったほうがいいかな?

「確かに……私は何も買うものはないけど、立ち寄ったほうがいいわね。」

「私もリリシア様の意見に賛成♪薬を作るための調合素材もそろそろ無くなりそうからね…。大きな街ならいろいろな品揃えがありそうだから…なんだかわくわくしてきちゃった…♪」

旅に必要な道具を買うため、一行は魔界の大きな街、エステイシアへと向かうことにした。街の方角へと足を進めようとした瞬間、ルシーネの尖った耳がピクリと動く。

 「何か邪悪な気配を感じますわ……。みんな武器を構えてくださいっ!!

邪悪な気配を感じ取ったルシーネは、リリシアたちに武器を構えるようにそう言う。全員が武器を構えた瞬間、上空から何者かがリリシアたちの前に降り立った。

「上空にいる私の気配を察知するとは……。さすがはダークエルフね。自己紹介がまだだったな。私の名はジークリンデと申す。白き王様よりリリシア討伐の命を受け、この付近で待ち伏せしていたのだ…。」

五人の戦乙女の一人であるジークリンデが自己紹介を終えると、リリシアが言葉を返す。

「何々…私を殺すためにわざわざここまで出向いたってことね…。しかしこの私を簡単に殺すことは出来ないわよ…。」

リリシアはフォル・エクリスの武器屋で手に入れた安価な鉄扇を構え、一気にジークリンデのほうへと向かっていく。しかしジークリンデは大剣を構えてリリシアの攻撃を防御する。

 「甘いわよ…。私の大きな剣は盾にも使えるのよっ!!風翔銃(ウインド・ブレット)!!

リリシアの攻撃を弾いた後、ジークリンデは手のひらに荒れ狂う風の力を込めてリリシアのほうへと放った。手のひらから放たれた風の力は、荒れ狂う風の弾丸となりリリシアに命中し、上空に吹き飛ばされる。

「きゃあっ!!言い忘れていたけど……私は背中に翼を生やすことも出来るのよっ!!

大きく空中に吹き飛ばされたリリシアは、背中に翼を生やして態勢を立て直す。翼を生やし空中へと舞い上がったリリシアは、手のひらに魔力を込めはじめる。

「あら……いい能力を持っているわね。背中に翼を生やすことぐらい、私にだってできるわよっ!!なんせ私は竜族の女ですからねっ!!

ジークリンデのその言葉の後、不気味な音とともに背中から雄々しき竜の翼が生え、上空へと飛び上がる。その予想外の展開に、リリシアは困惑する。

 「まさか…奴も翼を生やせるとはね……。魔力は十分溜まったわ…さて、空中戦といきますかっ!!

黒き魔姫と竜族の女が、エステア草原の上空で対峙する。両者緊迫した空気の中、先手を取ったのはジークリンデのほうであった。

「さぁ、行きますわよっ!!私がこの手であなたを殺して差し上げますわっ!!

ジークリンデは片手で大剣を構え、一気にリリシアのほうへと向かっていく。大人の力でも片手で扱えない大剣を片手で扱えるのは、空を舞う雄々しき竜のごとき力を持つ竜族だからこそなしえるものであった。

 「あの女…片手で大剣をっ!?どこにそんな力があるというのよっ!でも今は戦うしかないわねっ!!

困惑しながらも、リリシアは鉄扇を構えてジークリンデを迎え撃つ態勢に入る。

「うふふっ♪たっぷりと痛めつけてあげるわっ!!

ジークリンデは大剣を振り回し、リリシアに襲い掛かってくる。魔姫の持つ安価な鉄扇では、大剣の重い一撃に耐え切れず、後ろへとのけぞってしまう。

「なんてパワーなの……鉄扇では防御しきれないっ!!ここはひとまず離れて対処法を考えないと……。」

ジークリンデの圧倒的な力の差に、リリシアは苦戦を強いられていた。ジークリンデを倒すための対処法を練るべく、リリシアは一旦その場から離れる。

 「武器が通じないこの状況…魔力を使えば何とかなるかも。しかし魔法を使ったところであの大きな剣によって弾かれてしまうわね…。なんとしても奴にダメージを与えなければ……。」

そう考えていた矢先、一つの何かが頭を過ぎった。

「大きな剣によって攻撃が弾かれてしまうのなら、それで防ぎきれないほどの大きな力をぶつければいいことねっ!!さっそく思いついた作戦で行くわよっ!!

ジークリンデに勝つための策を思いついたリリシアは、再び戦いの場へと戻ってきた。不敵な笑みを浮かべながらジークリンデは大剣を振り上げ、リリシアにそう言い放つ。

 「ふふふ…わざわざ私に倒されに戦いの場に戻ってきたわね…。まぁいいわ。相手をして差し上げますわっ!!

大きな剣を手に、ジークリンデはリリシアのほうへと向かっていく。そんな彼女をよそに、リリシアは精神を集中させ、魔力を解放する。

(まずは小さな魔力弾を撃った後、奴は必ず防御の態勢に入るわ…。ジークリンデが防御の態勢に入れば大技を仕掛けるチャンスが出来るっ!!そこを狙えば……奴に勝てるっ!!

心の中でそう呟いた後、リリシアは手のひらに魔力を集め小さな魔力弾をジークリンデに放つ。ジークリンデは防御の態勢を取り、リリシアが放った魔力弾を防ぐ。

「無駄よっ!そんな攻撃、私のこの大きな剣を盾にすれば、いつでも防げるわっ!!

「甘いわね……さっきの魔力弾は囮よ。私がわざと小さな魔力を放ったのは、あなたが防御する隙を狙っていたのよっ!!

リリシアは右手に赤き炎の魔力を集め、素早くジークリンデに放つ態勢に入る。

 「紫炎の怒れる炎よ、全てを焼き尽くさんっ……ヴァイオレット・バーナー!!

リリシアの手のひらから放たれた紫炎の熱線が、ジークリンデを襲った。しかしジークリンデは大剣を盾にし、熱線を防御する。

「あなたの攻撃など…この大剣の前では無力……何っ!私の大きな剣が…溶けていくっ!?

紫炎の熱線の熱により、ジークリンデの持つ大剣が徐々に溶け出していく。その言葉の後、ジークリンデの体は完全に熱線に飲み込まれ、焼き尽くされる。

「やったぜっ!!最初は押され気味だったが、後から大技で圧倒するとは…。しかし、あいつが使っていた風を起こす技、俺もできれば使いたいところだな…。」

ディンゴがそう呟いた後、ジークリンデとの戦いを終えたリリシアは大技を使ったせいで魔力が切れたためか、空中へと落下する。

 「ディンちゃんっ!!リリシア様が……地面へと落下していきますわっ!!ディンちゃん…リリシア様を助けてあげてっ!!

リリシアとの戦いを見ていたゲルヒルデは、リリシアの異変に気がつき、ディンゴに助けるようにそう言う。ディンゴは手に風の力を集め、ジークリンデの使っていた風の術を使おうとする。

「風の力よ…俺の仲間を助けてくれっ!!風翔銃(ウインド・ブレット)!!

ディンゴが詠唱を終えた後、ディンゴの手のひらから風の弾丸が放たれる。ディンゴが放った風の弾丸がリリシアに命中した瞬間、風の力がリリシアの体を包み込む。風の力に包み込まれたリリシアは、ふわりふわりとディンゴの所へと落下していく。

「ええっ!?あなたの風の術…リリシアと戦っていた女のものとは違うような気が……?

「そうさ。俺の使う風翔銃(ウインド・ブレット)は二つのタイプに派生するのさ…。一つは攻撃の魔力。もう一つは救うための力さっ!!あの女が使うのを見ていたら、なぜか覚えてしまったのさ。それよりリリシアの身が心配だ。とりあえずこの先にあるエステイシアの宿で休ませよう。」

 ディンゴはジークリンデとの戦いで魔力を使い果たしたリリシアを抱きかかえると、一行はエステイシアの街へと向かうのであった……。

 

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