第六話 魔獄界からの脱出

 

 白き王によって囚われの身となったリリシアを救出するべく、ディンゴとともに魔獄界へと突入したガルフィスたちは、ついにリリシアを救出することに成功した。白き王の城跡を後にした一行は、追っ手から逃れるべく、清らかな水のある泉へとやってきた。ガルフィスは陵辱の末堕落してしまったリリシアの魂を浄化したあと、女たちは泉の水を浴び、穢れを落としていた。一行が泉で休息を終えた後、ガルフィスの持つ魔導通信機から一刻も早く王宮に戻るようにとの兵士の連絡が入った。王宮が白き王によって占領され、非常に危険な状況だと知ったリリシアたちは急いでルーズ・ケープの王宮へと戻るべく、足取りを進めるのであった……。

 

 城跡から抜け出したリリシアを探すべく、ヒルデは魔獄界をさまよっていた。その時、ヒルデの持つ魔導通信機から白き王の声が聞こえてきた。

「ブリュンヒルデよ、リリシアはまだかっ!!

「どうも城跡から抜け出したみたいで、今探しているところよ……。」

ヒルデの言葉に怒りを感じた白き王は、怒りの表情でヒルデにそう言い放つ。

 「何っ!?リリシアが城跡から抜け出しただとっ!!リリシアの捜索はもうよい…ブリュンヒルデよ、私のところへと今すぐ戻って来いっ!!

白き王の怒りの声を聞いたヒルデは、ひどく慌てた表情で答える。

「わっ…わかりました。今すぐ王宮へと戻ります……。」

ヒルデは転送術を唱え、ルーズ・ケープの王宮の玉座の間へと瞬間移動した。瞬間移動を終えたヒルデの目の前に、白き王が怒りの表情を浮かべながら玉座に腰掛けていた。

 「ブリュンヒルデよ、白き王妃が私の城跡から抜け出したという話は本当か……。」

白き王の蒼い眼が光ると、ヒルデは少し後ずさりながら答える。

「あ…あの時私がリリシアと魔物たちを地下室の檻に入れておけばそういうことには……。白き王様、どうか命だけはお助けをっ……!!

ヒルデが命乞いをしているのを見た白き王はヒルデにそう伝えた後、玉座の間を去る。

「よかろう、命だけは助けてやろう……。だが君に一つお仕置きをしなければならん。後で私の部屋に来い。来なければ……君を亡き者にする。」

その言葉にホッとしたヒルデは、早速白き王の部屋へと向かった。

 「確か…ここに来いと言っていたわね。白き王様、入るわよっ!!

ヒルデは扉を開けて白き王の部屋へと足を踏み入れた瞬間、目の前に一糸纏わぬ姿の白き王が立っていた。その姿を見たヒルデは恐怖感を露にする。

「お…お仕置きって……何をするつもりなの……。」

「今日はお仕置きとして君の処女をいただく。亡き者にされるよりはましだろう…。」

その言葉を聞いたヒルデは、急いで白き王の部屋を後にしようとする。

「そんなの嫌ッ!!処女を奪われるぐらいならここから抜け出して……!!

ヒルデが扉を開こうとした瞬間、不思議な力によって開けることができなかった。扉を開けようとするヒルデに、白き王が背後からヒルデの黒衣に手を掛け、脱がし始める。

 「逃げようとしても無駄だ…ブリュンヒルデよ。さぁ、おとなしく君の処女を私にささげるのだ…。」

白き王はヒルデを抱え、ベッドのほうへと向かっていく。白き王はヒルデをベッドに押し倒した後、全裸となったヒルデの身体を抱きしめる。

「いやあっ…私、女しか愛せないレズビアンだから処女だけは奪われたくないのっ!!

「処女を奪われたくないとは…まだまだ君は少女だな。今から私の逞しい男のモノで処女を奪い、女にしてやろう……。」

その言葉の後、白き王はヒルデの乳房を鷲づかみにすると、乳房の突起に唇を近づける。白き王の唇が突起に触れた瞬間、ヒルデはの体が小刻みに震える。

 「ひああっ!!や…やめてっ!!

ヒルデは嫌がる素振りを見せるが、体だけは快楽の行為を感じていた。白き王は乳房の突起を口に含むと、舌で突起を舐め始める。

「ひあああぁぁんっ!!

ぢゅるぢゅると淫らな音を立てながら、白き王はヒルデの乳房を舌で愛撫する。その淫らな行為に、ヒルデの体が襲い来る快楽の波に耐え切れず、びくびくと体を震わせる。

「ほう……。嫌がる割には感じているではないか…。」

乳房から唇を離すと、白き王はヒルデの秘唇に顔を近づけ、花弁に舌を近づける。

 「だ…ダメっ……。そんなところ……ひあぁっ…舐めないでぇっ!!

花弁に舌が当たるたびに、ヒルデの脳に快楽という刺激が伝わってくる。白き王は舌でヒルデ秘唇を掻き分け、蜜壷の中に舌を突き入れる。

「あっ……ああぁんっ!!

まるで小さな肉竿が蜜壷に入り込んだかのような感触に、ヒルデは嬌声を漏らしながら体を激しく震わせる。白き王はヒルデの蜜壷から舌を抜いた瞬間、ヒルデが白き王の方に振り向き、そう言う。

 「白き王様……もっと私を気持ちよくしてぇ…。」

度重なる卑猥な行為に耐えきれず、ヒルデは自ら快楽を求めだす。白き王はヒルデの蜜壷に指をいれた瞬間、蜜のようなものが指に纏わりつく。

「ほう……。私の舌では物足りないというのか。ならば私の肉竿で気持ちよくしてやろう……。」

白き王は反り返った肉竿を軽く扱いた後、自らの肉竿を秘唇に擦りつけ、愛液を纏わせる。白き王の肉竿がヒルデの蜜壷に突き入れようとした瞬間、ヒルデは白き王の肉竿を掴む。

 「待って…まだ中に入れないで……。私があなたのもの、舐めてあげるからぁ……。」

ヒルデが肉竿を口元に運ぶと、ちろちろと舌を出して亀頭を愛撫する。ヒルデの舌が亀頭に触れるたび、白き王の体が小刻みに震える。

「ブリュンヒルデよ……。気持ちいいぞ。もっと舌で私の肉竿を舐めてくれっ!!

その言葉の後、ヒルデは白き王の肉竿を口に含み、首を上下に動かす。ヒルデの首が動くと同時に、白き王の脳に快感が伝わり、肉竿にさらに血が集まり、膨張する。

「くちゅっ……白き王様の肉竿が…わたひの中で大きくなってるぅ……ぢゅるるっ…。」

口淫をつづけるヒルデは舌を近づけ、白き王の肉竿を舐め始める。肉竿に舌が触れた瞬間、白き王は快感のあまり顔をゆがめる。

 「気持ちいいぞ……。ではそろそろ君の中に入れるとするか……。」

白き王は肉竿をヒルデの口から抜き、再び秘唇に肉竿を擦り付けはじめる。ヒルデ秘唇からは先ほどよりも愛液が分泌され、白き王の肉竿は愛液に濡れていた。

「私…もう我慢できない……。あなたのその逞しい男のもの、私の中に入れて…。」

「ほう…最初は嫌がっていたわりには卑猥な行為を続けるうちに快楽の虜となっているではないか…。それでは君の望みどおりにしてやろう。」

愛液にまみれた肉竿を軽く扱いた後、それをヒルデの蜜壷の中へと突き入れる。肉竿が突き入れられた瞬間、ヒルデは雷に貫かれたかのようにその身を反り返らせる。

 「ひっ…ひああぁぁっ!!

白き王が腰を上下に動かし、肉竿をヒルデの未開の産道の奥へと進ませる。白き王の肉竿が膣壁を掻き分けるたびに、ヒルデは快楽のあまり嬌声を上げる。

「ああんっ……白き王様ぁっ!!

ヒルデの蜜壷を犯す白き王は、腰を激しくスイングさせてヒルデの蜜壷の奥へと進んで行く。その時、白き王の亀頭が薄い膜のような物に触れた。そう、それがブリュンヒルデの処女膜であった。

「今触れたのは君の処女膜のようだな。今から君が女になる時だよ……。」

その言葉の後、白き王の肉竿がヒルデの処女膜を突き破る。

 「あうっ……い…痛いっ!!

処女膜を破られた瞬間、ヒルデはその身を業火に焼かれるような激痛とともに秘唇から破瓜の鮮血が流れだす。しかし白き王はヒルデの事などお構いなしに腰を上下にグラインドさせ、破瓜の鮮血と愛液にまみれた肉竿を蜜壷の奥まで突きいれる。

「君の処女……確かに私がいただいたぞっ!!ブリュンヒルデよ、私の肉竿で犯されている気分はどうだ……?

処女喪失の痛みに耐え切れず、ヒルデは顔をゆがめながら答える。

「痛い……。わたしの中の痛みが治まるまで、少し休ませて…。」

「何を言っているのだ。休ませる暇など与えないぞ……。さぁ、今から続きを始めるぞっ!!

ヒルデのその言葉もむなしく、白き王は休む暇など与えず再び腰を上下に振り、ヒルデの蜜壷を蹂躙する。

 「ひああっ……!!痛い…痛いぃぃっ!!

耐え切れないほどの痛みに、ヒルデは涙を流しながら耐えていた。そのヒルデの様子を見ていた白き王は静かに口を開き、そう言う。

「痛むのか……しかし時が過ぎれば痛みも快感に変わる…。それが処女を失うというこだ……。」

その言葉を聞いた瞬間、不思議と蜜壷の傷みがすこしだけだが和らぐ。

「ああんっ…!!あなたの言葉を聞いた瞬間……痛みが和らいできたわ……。白き王様、このまま中で出してぇっ…!!

その言葉の後、ヒルデの蜜壷を犯している白き王の顔が歪み出す。あと数回白き王が腰を上下に動かせば、絶頂を迎えそうな状態であった。

 「うおおっ……そろそろイキそうだっ!!

ヒルデの蜜壷を犯している白き王の肉竿の先端から、透明な液体がにじみ出ていた。

「んんっ……あなたのものがヒクヒクしてる……。ねぇ、もっと腰を動かしてちょうだい……。」

白き王は腰を上下に動かし、今にも射精を迎えそうな肉竿でヒルデの子宮口を突く。子宮口に白き王の肉竿が触れた瞬間、ヒルデは快楽のあまり嬌声を漏らす。

「し…白き王様ぁっ!!私…それ以上あなたのもので突かれたら…ひぃぃっ、ひあぁっ…イっ…イっちゃうっ!

「も…もうそれ以上は持ちこたえられんぞっ!!私もイきそうだ……うっ!!!

白き王の肉竿が激しく脈打ち、ヒルデの蜜壷の中で射精を迎える。肉竿から放たれた白き王の精液は、ヒルデの破瓜の血と混ざりあい、朱色の液体となって外へと流れていた。白き王はヒルデの秘唇から肉竿を引き抜くと、服を着ながらそう言う。

 「はぁはぁ……ブリュンヒルデよ、君の中で射精させてもらったぞ……。私はこれから入浴のために浴場に向かう。君との交尾で汗をかいたからな……。」

白き王が部屋を後にしようとした瞬間、ヒルデが白き王を呼び止める。

「うふふっ♪初めての交尾は痛いけど、気持ちよかったわっ!!白き王様、私があなたの体を洗って差し上げますわ…。さぁ、はやく浴場へ向かいましょう……♪」

うきうき顔のヒルデは、白き王の手を引きながら王宮の浴場へと向かうのであった。

 

 一方ルーズ・ケープの王宮へと戻るべく、リリシアたちは魔獄界と魔界をつなぐ洞窟の中を進んでいた。もはや一刻の猶予も許されない。白き王とブリュンヒルデによって占拠された王宮を取り戻すため、五人は暗い洞窟の中を駆け抜ける。

「前方に扉が見えた…出口まであと少しよっ!!

出口へと向かうリリシアたちは、急いで扉のほうへと走っていく。しかし無情にも魔界へ戻るための扉が閉ざされていた。

 「おかしいな…私とディンゴが突入したときには開いていたはずなのだが……。まさかだと思うが、私たちをここに閉じ込めようということではなかろうか……。」

ガルフィスの言葉の後、女性の声が洞窟内に響き渡る。

「その通りよ…魔皇帝ガルフィスと魔界の王、リリシアよ……。私は五人の戦乙女の知恵袋、フレイヤと申します。あなたたちをここから出すわけには行きませんわよっ!!

突如現れたフレイヤが、リリシアたちの目の前に現れる。

 「あら…あなた、白き王妃として堕落したってブリュンヒルデ様が言っていたけど、いつの間に元の姿に戻ったのかしら……?

その言葉に、リリシアの口が開く。

「な…何のことかしらっ!!私は白き王妃などではないわ。何かの身間違えではないかしら…?あなた、フレイヤとかいったわね……早くそこをお退きなさいっ…!!

「退きなさいと言われて、易々と退くわけには行かないわ…。ここを通りたければ、私に勝つことね……。」

フレイヤがパチンッ――と指を鳴らした瞬間、巨大な魔物が扉を蹴破って洞窟の中へと入ってくる。その魔物はフレイヤの下に近づくと、フレイヤは巨大な魔物の肩に飛び乗り、リリシアにそう言い放つ。

 「我が僕トールよ、あの小娘たちをお前の怪力で叩き潰しておしまいっ!!

オーガ族の上位種であるトールが、巨大なハンマーを振り上げてリリシアたちを威嚇する。巨大な体躯と圧倒的な力を持つオーガ族は、魔界の街一つを滅ぼすほどの力を持っている凶暴な種族である。

「あ…あんなでかい魔物を私たちに相手にしろと言うのよ……。体格差が私たちの数倍以上あるわよっ!!私の唯一の武器である髪飾りもない状況で、あんなでかい魔物に勝てるわけないけど……やるしかないわね……。」

リリシアはごくりと唾を飲んだ後、背中に六枚の翼を生やして空中へと舞い上がる。空中へと舞い上がったリリシアはトールの顔付近を飛び回り、注意を逸らそうとする。

「リリシアが奴をひきつけている間、私たちは奴の足を攻撃して転ばせるぞ…。巨大な体躯のオーガが一度転べば、起き上がるのに時間がかかる。そのチャンスを狙って集中攻撃だっ!!

ガルフィスの言葉で、仲間たちはトールの足に攻撃を集中させる。リリシアによって撹乱されているトールは、ハンマーを振りまわして迎え撃つ。

 「ウガアアアアアアァァッ!!!ウガッ…ウガアッ!!

耳を劈く咆哮を上げながら巨大なハンマーを振り回しながら、トールは怒り狂っていた。空中を舞うリリシアはハンマーの一撃をかわしながら、トールの肩に乗るフレイヤに攻撃を仕掛けるべく、考えていた。

「あのオーガは、フレイヤの僕とかいっていたわね……。主を攻撃すれば、奴も一瞬動きが止ま……いや…オーガのの首についている首輪が怪しそうだわ。」

トールの首についている首輪が怪しいと睨んだリリシアは、トールの首についた首輪めがけて滑空し、破壊する。首輪が破壊されたことで、ハンマーを振り回すトールの動きが止まった。

「トールよっ!!あなたの怪力であの小娘を挽肉にしてあげなさいっ!!

「命令しても無駄よ……。さっき破壊した首輪には、あなたの魔力が込められていたわ。どうやらその首輪で魔物を操り、僕にしてきたって訳ね…。トール、あなたはもう自由の身よ……。さぁ、あなたにひどいことをしたフレイヤを倒すわよっ!!

リリシアの言葉を聞いたトールは、笑顔の表情を浮かべながら大きな手のひらででリリシアの頭をなで始める。どうやらフレイヤの傀儡から解放してくれたリリシアに対し、感謝の意を表しているようだ。

 「リリシアの奴……オーガまでも心を通わせて仲間にしやがった…!?

リリシアの命令を受けたトールは、ハンマーを握り締めてフレイヤのほうへと向かっていく。フレイヤは恐怖のあまり後退りをしながらトールにそう言う。

「ト…トール!!あなたの主は私よ、私の言う事を聞きなさいっ!!

かつての主であったフレイヤの命令など耳に入れず、トールはハンマーを振り上げながらフレイヤの下へと近づいてくる。フレイヤの近くまで来たとき、リリシアはトールにそう言う。

「トールよ、フレイヤを叩き潰しなさい……。」

今にも振り下ろされようとする巨大なハンマーを見た瞬間、フレイヤの表情が凍りつく。

 「いや……やめて…やめてぇぇっ!!!

涙を流して命乞いをするフレイヤに、無情にもトールのハンマーが振り下ろされた。

「きゃああああああああぁぁぁぁっ!!!

…………

……

 

 その悲鳴の後、フレイヤはトールのハンマーの一撃により、息絶えた。トールはフレイヤの死体を掴むと、そのまま口の中へと放り込む。食人鬼の異名を持つオーガ族は、倒した人間の死体を食べることで知られていることでも有名であった。

「さぁトール、どこへでも行きなさい……。」

リリシアがそう言った瞬間、トールは笑顔の表情でリリシアのほうへと振り返り、そう言う。

「ウガッ!!ウゴオオッ!!

その言葉の後、トールはどこかへと去っていった…。リリシアはトールを見送った後、仲間たちのところへと戻ってきた。

 「みんな、それじゃあルーズ・ケープへと向かいましょう!!私たちの生きる魔界をこれ以上白き王の好きにさせてはいけないわ。」

フレイヤとの戦いに勝利したリリシアは、ついに魔界へと帰還した。しかしリリシアのいない間、魔界が大変なことになっているということを、リリシアたちはまだ知らない……。

 

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