新章第五十一話
異次元の扉 来襲のフィデール!!
レイオスたちは大慌てでダークシュライネの地下にある洞窟にやってきた。
しかしレイオスたちはベルフェルトとの戦いで疲れを感じていた・・。
洞窟の中に来たとき、流星のナガレはこう話した。
「この先にある異次元の扉に、AチームとBチームの全員が引きずり込まれたんで君たちなら助け出せると思ってここに呼んだのさ・・。俺が案内してやるからついて来るんだ!」
流星のナガレはそう言うと、レイオスたちを異次元の扉のある場所へと案内した。
「ここが異次元の扉か・・・。この扉から異世界に通じているんだな。」
レイオスがナガレに問いかけた
「ここが異次元の扉というところだ。この先の異次元に私の仲間達が引きずり込まれたんです!さぁ、早く扉を開けて仲間を助け出しましょう!」
ナガレがそう言うと、リュミーネが困惑していた
「一度入ったら二度と出れないってことは無いでしょうね!?」
その言葉にナガレは小さな声で呟いた
「たぶん・・。出られるか出られないかどうかは分からないんでな。でもここに通じているんで安心してください・・。」
その言葉を聞いたリュミーネはほっと肩を撫で下ろした・・。
「異次元か・・・。どんな奴が相手でも負けないぜ!!」
ボルガのほうは戦いたくてうずうずしているようだ。
「さぁ皆さん準備はいいですか?中に入りますよ・・・。」
ナガレは恐る恐る扉を押したが、重くて巨大な扉は一人の力では開かなかった!
「俺たちも手伝うぜ!!」
レイオスたちがナガレとともに扉を押し始めた・・・。
すると巨大な扉が音を立てて開いた!!
「よし!早く扉の向こうに急ぐのだ!!」
ナガレがそう言うと、全員が扉の向こうにある異世界に突入した!!
その扉の向こうには遺跡のようなものが立てられていた。どうやらここが異次元のようだ。
「扉の向こうが遺跡だとは思ってもいなかったぜ!」
レイオスは見たこともない遺跡に興奮していた
「この遺跡は相当昔に立てられた遺跡のようだな・・。近くに石版があるから読んでみるぞ・・。」
ファルスは近くにある石版を読んだ
「ここは異次元の狭間の遺跡、アルティア
魔物と人間が共存する平和の黄金卿
時間の神ディアス、そして空間の神オパルドを守神として、この異次元に都市を築く・・。」
「ディアスとオパルドって!!俺たちがであった神様じゃないか!?」
レイオスが太古の昔の事実を知ってビックリした!
「そうだな。何かしらの事件が起きてここを離れ、フェルスティアに移ったのかもしれないな・・。あそこにもう一つの石版があるから読むぞ・・・。」
ファルスは少し離れた所にある石版を読み始めた。
「――その都市を築いて500年後
突如として闇の王となる魔物が出現し、黄金卿を蹂躙し始めた・・。
闇の王は守神である時空をつかさどる2体の神を、フェルスティアに追放した。
そして守神を失った都市は、壊滅的な打撃を受け、崩壊した・・・。」
「その闇の王というのが唯一の謎だな。まぁ石版を読んでいれば明らかになるさ・・。とりあえずAチームとBチームを探しに行くぞ!」
ファルスがそう言うと、仲間の救出を急ぐことにした・・・。
とりあえず近くの建物の中に入ることにした。
するとAチームのリーダーであるレッズとBチームのリーダー、メルギスの姿がそこにあった!
「あなたは!!レッズとメルギスじゃないですか!?探しましたぞ!」
ナガレがレッズとメルギスに駆け寄った
「俺たちのほかの仲間は、フィデールっていう奴に連れ去っていったんだ・・。」
「俺の仲間もだ・・。もしやと思いナガレをレイオスの所に行かせたのが正解だったな。」
レッズとメルギスがこう答えた
「フィデールってあの幽霊の魔物か!?」
「フィデールは確かに逃げたんだけど、何でまたいるんだよ・・。」
レイオスとボルガがそう言うと、レッズがこう答えた
「しかし俺たちの見たフィデールは幽霊じゃなかった。骨のような化け物だったんだ!早くあいつを追いかけないと仲間達が危ない!!」
「俺もあいつを見た!全身が骨で妖術師のようだった・・。」
レッズとメルギスがこう答えた
「早くフィデールを追いかけるぞ!みんな、その前に回復だ!」
レイオスたちは回復の道具を用意し、回復の準備をはじめた
「さて・・。一つしかないエリクサーを今度は5等分するか・・。」
ファルスはエリクサーを五つのグラスに注いだ・・。
「おいおい・・。そんなんじゃ回復しねぇぜ・・。」
レイオスがそう言うとファルスは
「大丈夫・・。水で薄めればバレやしないぜ・・。」
ファルスは飲料水をグラスに注ぎ、グラスの量をごまかしていた・・。
そして全員がグラスを手に取り、水を飲み始めた・・。
ゴクゴクゴク・・・。
何も知らない全員はグラスの水を飲み干した・・。
「体力と魔力が全て回復するようだ!!これならもう一度戦えそうだよ!」
ブレアの体力と魔力が全回復した・・。
「あれ?確かに俺は水を入れたはずなんだが・・。なぜ全回復したんだ!?」
それはファルスのグラスのか量をごまかそうとして入れた水にあった・・。
「しまった!?あの水は回復の薬だったのか!?」
ファルスは水と間違えて、回復の薬を混ぜてしまったのだ!
そのおかげで、エリクサーと回復の薬の成分がグラスの中で混ざり合い、スペシャルエリクサーになり回復量が格段と増したのであった・・。
「お前のごまかしのおかげで回復量があがったようだな・・。水と思いきや回復の薬だったとはな・・。」
レイオスがそう言うと、ファルスが答えた
「あれは失敗なんだけどな・・。それをたくさん作っておけばピンチのときでも安心だな。」
ファルスはそれを教訓に、調合方を編み出したのだ!!
「それを5〜6本作っておけば何とかなるだろう・・。」
ファルスはポーションの空き瓶を使い、スペシャルエリクサーを増やした。
「これで全員の体力と魔力は完全に回復した!さぁ急いでフィデールを追うぞ!!」
ボルガがそう言うと、全員が先を急いだ・・。
レイオスたちは遺跡の大扉の前まで来た。
そこには幽霊からガイコツの妖術師と化したフィデールが待ち受けていたのだ。その後には、捕らえられたAチームとBチームの仲間達がいた。
「フフフフフ・・、静かにしろ!お前たちはもうすぐこの扉の中にいる闇の王の生け贄にしてやるのだぁ!!」
フィデールがそう言うと、捕らえられたほかの仲間達が言った
「助けてください!!この魔物に殺されそうなの!」
「こいつは俺たちのことを生け贄にするつもりだ!!早く何とかしてくれ!」
「闇の王とか何とか知らないが。ここで死ぬわけにはいかん!早く助けておくれ!」
卑劣な手を使って苦しめるフィデールの前に、レイオスたちが前に出た!
「お前はフィデールではないか!!どうしてこんな所にいるんだ!早く仲間達を解放しろ!」
レイオスがフィデールに言った
「俺はもう今までの俺とは違うぜ・・。なんたってこの扉の向こうにいる闇の王といわれるダークキング様に強大な闇の力をもらったのだ!闇の宮殿でお前が封印石を壊してくれたおかげで助かったぜ。その後、俺は逃げた振りをして闇の宮殿に入り込み、その地下洞窟にある扉の中に入った!勿論俺は幽霊なので扉を抜けて入れたんだけどな・・・。そのあと俺は異次元のさらに奥にある闇世界にいる闇の王・ダークキング様に忠誠を誓い、ダークキングの持つ闇の力で俺は魔力と力に長けたこの姿になれたのさ!!さて、茶番は終わりだ・・・。仲間達の前にお前たちを殺し、ダークキング様の生け贄にしてやる!!」
パワーアップしたフィデールが、レイオスたちに襲い掛かってきたのであった!
フィデールは闇の王の力で、フィデール・MF(マージフォルム)と化し、レイオスに襲い掛かる!!
闇の王とは!?狭間の黄金卿アルティアの謎とは一体!?