新章第三十五話 究極蟲、殺蟲!!

 

ブレアとリュミーネの召喚獣が、ハルマゲルに立ち向かっていった!!
「ブルオオッ!!
「カッパッパーッ!!
フレイガとカッパードラゴンが一気に攻撃を仕掛ける!
「いけっ、フレイガ!そこで炎の渦だ!
「カッパードラゴン!口から水をはいて攻撃よ!
ブレアとリュミーネが召喚獣にハルマゲルを攻撃するよう命令した!
フレイガとカッパードラゴンは言うことを聞いてくれた。

「水と炎の攻撃か・・。だが、わしのスラブカッターで相殺してくれる!!
ハルマゲルは腕を交差し空気の刃を放った!
空気の刃は、召喚獣ではなく術者であるブレアとリュミーネに襲い掛かってきた!
「術者を狙うとは卑怯ね!これでもどう、フォースバリア!
リュミーネが術者を囲むバリアをはり、ハルマゲルの空気の刃をはじいた!
「無茶だ!召喚中に術を唱えたらあなたの魔力と精神力が持たない!
ブレアがリュミーネを心配した。しかしリュミーネがこうブレアに言った
「無茶だけど・・・。これでいいの。こいつを倒さないとベルフェルトが復活して世界が滅んじゃうわ。だから、私は諦めない・・・。」
その言葉にブレアはこう答えた
「そうか・・。わかった。あなたが無茶をするならば、僕も一緒に捨て身の覚悟で戦いましょう!
二人はハルマゲルを倒すため、一緒に心と力を合わせ戦うことを決心した!

リュミーネがバリア呪文を唱えている間に、二体の召喚獣の攻撃がハルマゲルによって相殺されていた。
「お前たちがどう足掻こうが、わしにはかすり傷一つもつかん!わしを倒すには100発必要だな!
ハルマゲルが挑発的な態度で、二人をあざ笑った!
しかし二人の精神力と魔力が限界に達しようとしていた・・。
「はぁはぁ・・、さすがに限界ね・・。カッパードラゴンの最後の一撃に私の精神力を一気に解放するわよ!
「はぁ・・、僕も負けませんよ。フレイガの最後のマグマストームで勝負を決めるよ!!
ブレアとリュミーネはもてるだけの魔力と精神力をすべてを賭け、召喚獣の最後の一撃を放つべく強大な魔力を練りこみ始めた!
「ほう・・、魔力の波長が変わったようだな。だが、この銀色の嵐でお前らを吹っ飛ばしてやる!!
ハルマゲルが高速で羽を羽ばたかせ、シルバーハリケーンを放とうとしている!
「いけっ!フレイガ、この術でハルマゲルを燃やせ!!マグマストーム!!
「この術に全てを賭けるわ!これで最後よ、覚悟しなさい!ハイドロブレス」
ブレアとリュミーネの召喚獣の最後の一撃が唸る!!
ハルマゲルは銀色の嵐を巻き起こし、二体の技を相殺しようとする!!
「お願い、負けないで!!
「頼む!この嵐を破りお前の炎で焼き尽くすんだ!
ブレアとリュミーネが叫ぶ!
どうやら彼らの精神力と魔力はすでに限界突破していた!!
「この嵐はたまに自分の戦闘能力を上げる効果があるのだ!さぁ、戦いを始めようではないか!この嵐が止んだ時、貴様らの命も終わるがな!
ハルマゲルの巻き起こす銀色の嵐が、さらに風力を上げて二体の召喚獣の攻撃を受け流そうとするが、何者かが放ったエネルギー弾により、羽に穴が開いていた!
「誰だ!わしの邪魔をするのは!
ハルマゲルが振り向いた瞬間、エネルギー弾を放っていたのはボルガであった!彼は二人の手助けになるように極小のエネルギー弾でハルマゲルの羽を狙い、少しでも銀色の嵐の威力を弱めようとしていたのだ!
「ブレア!リュミーネ!ここはオレが何とか手助けをする!オレはハルマゲルの羽にダメージを与えて、すこしでもお前らの役に立ちたかったんだ!!
ボルガがそう言った瞬間、ハルマゲルの銀色の嵐が止み、攻撃の対象をボルガに向けた!すると目を放した隙に召喚獣の最後の一撃がハルマゲルを捉えた!
「よし!ボルガのおかげで最後の一撃が与えられるよ!!
「ありがとうボルガ、このチャンス、絶対に無駄にはしないわ!!
ブレアとリュミーネがそう言うと、召喚獣の最後の一撃がハルマゲルに炸裂した!水と炎のダメージを受けたハルマゲルは大きなダメージを受け、その場に倒れた!!
「グアアアッ!!!
ハルマゲルが倒れたと同時に、ブレアとリュミーネは魔力を使い果たし、その場に倒れた・・・。

「よくやったな二人とも、レイオス、早く二人にエリクサーを飲ませるんだ!
ファルスがレイオスに一本のエリクサーを手渡した。
「おいおい、一本しかないじゃないか・・。」
レイオスの言葉にファルスはこう答えた・・。
「これは一本しかなかったんだ!使うのがもったいないから半分ずつブレアとリュミーネに使ってくれ!早くしないとハルマゲルが起きてしまう!!
レイオスはファルスに言われたとおりにエリクサーを半分ずつブレアとリュミーネに飲ませた・・。

しばらくしてブレアとリュミーネは元気を取り戻した。
「ありがとう、半分くらい魔力と体力が戻ったわ。これで戦いに参加できそうね!
「半分ぐらい魔力と体力を回復できたよ。これで戦線復活だ!
ブレアとリュミーネが戦線復活し、全員はハルマゲルとの最後の戦いに挑む!!

全員が戦いの場に戻ったとき、ハルマゲルは立ち上がった!!
「はぁはぁ・・、今のは痛かったぞ!!究極完全対のわしをここまで追い詰めるとはたいした者だな・・・。だがわしの最大奥義でお前らを吹き飛ばしてくれるわ!!
ハルマゲルは両手をレイオスたちの前にかざし、奥義を放とうとしている!!
「やばい!!みんな俺の前に!
レイオスは危険を察知したのか、4人をレイオスの後に移動させた!
「フハハハハ!!これで吹き飛べ!奥義・シルバー・ブラスター!!
ハルマゲルの両手から高密度の銀色の光線を放ち、レイオスたちを襲う!!
「これで防ぐぜ!波導の術!蒼雷守盾!!
レイオスが巨大な盾を呼び出し、銀色の光線を防ごうとするが、盾にヒビが入っていた!!
「みんな、バラバラになれ!盾が崩れるぞ!!
レイオスたちがバラバラに逃げた瞬間、銀色の光線が盾を突き破り、「成蟲の間」を破壊し、銀色の光線が消えた。

「な・・、なんと言う威力だ・・。」
「こんなもの喰らったら俺達一発で死んでしまうぜ!!
ブレアとボルガが凄まじい威力に呆然としていた・・。
「ハハハ!逃げてもムダだぞ!わしの奥義で木っ端微塵にしてくれる!
ハルマゲルが再び奥義を放とうとした時、柱の影から獣化したレイオスとファルスが現れた!!
「いくぞ我が体に眠る竜よ、俺達の力を見せてやるんだ!
「レイオス、これで勝負をつけるぞ!
二人はハルマゲルに攻撃を仕掛けるべく、堂々と立ち向かっていった!!

「喰らえ、竜剣波(ドラゴンウェーブ)!
レイオスの二つの剣の先から竜の姿をした波動がハルマゲルを狙った!
「ハルマゲルは今、大技の連発でかなり魔力を消費しているはずだ。俺達はこの隙を狙っていたのさ!
ファルスがそう言うと、レイオスの放った竜の波動の一つを槍に纏わせた。
「おおっ、オレの槍に竜が!?まさかオレの光の力に惹かれたのか・・。」
竜の波動の一つが、ファルスの槍の中に入り込んだ。
「俺の槍に竜の力が・・・。これは頼もしい力だ。」
ファルスはそう言うと、槍を前に突き出した!
「喰らえ、槍竜波!!
ファルスの放たれた竜の姿をした波動は、ハルマゲルの体に噛み付いた!!
「イテテテテ・・・、何をする!!
ハルマゲルは痛みにもだえているようだ!!
「行くぞレイオス、お互い竜の波動をぶつける合成技・双竜破で決めるぞ!!
レイオスとファルスは、お互いの武器を前に突き出し、竜の波動を放った!!
放たれた竜の波動は、大きく円を描いて動き、ハルマゲルを囲んだ!!
「何ですと!!この私が負けるのか!!だがわしは負けぬ!!
ハルマゲルがそう言った瞬間、彼の目線の先には大きく口を開けた二体の竜が襲い掛かってきた!!
「グワアアアアッ!!
ハルマゲルは二体の竜の噛み付き攻撃を受けて、致命傷を受け、その場に倒れた!!
「ついにハルマゲルに勝ったぞぉーー!!!
レイオスとファルスは勝利の雄たけびを上げるのであった・・・。

ついにハルマゲルを倒したレイオスたちだが、更なる恐怖が待っていることを彼らはまだ知らなかったのであった・・・。

 

 

 

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